未来彼氏、

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「おいっ、そんな怯えられると俺また泣くぞ」



知らねーよお前の事情なんて



泣きたいのはこっちだってば




『な、何しにきたのっ』


「え??夢裕に会いにきたんだけど…」



『でででもっ!!私はあんたのこと知らないしっ』


「………そーだな」



そう言って淋しく笑った彼はその場に立ち上がった




「こんなこと言っても信じてもらえないのはわかってるんだけど…」



一歩、また一歩


近付いてくる彼に私は身構えて一定の距離を保った



「俺は夢裕の未来の彼氏なんだよ」



『な……………』




そんなこと急に言われて誰が信じるんだよ!!




頭の中でゴーンと鐘が鳴る



『とか言って!!ただの変態なんでしょ!?』



私はすぐに正気を取り戻して彼に怒鳴った





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