未来彼氏、









比較的、日が長いこの季節



だけど辺りは夕日に染まって少しオシャレな街灯には明かりが燈る



子供たちの声もいつの間にか聞こえなくなってた



疲れ切った表情のサラリーマンや


自転車に乗った学生が


次々と私の目の前を横切る




今日はもう帰ろうかな




明日からはもうここにくるのはやめようかな



女の二年間ってホントに貴重なんだから




もう心は折れる寸前








座り続けすぎて痛くなった腰を押さえてその場に立ち




少しヒールが高めのサンダルを履き直す




『…っ??』




そのときツンと鼻を掠めた懐かしい匂い




私はすぐにこれが誰の匂いかわかってしまった





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