未来彼氏、







『かか帰って下さい!!』


恐怖で声が震える



「帰ら…ねーよ!!」


『やだっ………』



そのお兄さん…いやもうただの変態は私にドアを閉めさせまいと必死だった



私も変態を部屋に入れまいと必死になった



「ちょっ…夢裕!!」


『えっ…』



急に名前を呼ばれて私は戸惑ってしまった




その一瞬のスキをつかれて



『きゃっ!!』



私はその変態に腕を掴まれてしまった



『い…いやっ………』



息が安易にできないほどの恐怖を覚える



見つめられて動けずにいる…



「夢裕………」



また、名前を呼ばれる




彼の目にはみるみるうちに涙が溜まっていった




「こんなとこに…いた」



ポタッと掴まれた私の手に



彼の生暖かい涙が落ちた



.
3/39ページ
スキ