未来彼氏、
『かか帰って下さい!!』
恐怖で声が震える
「帰ら…ねーよ!!」
『やだっ………』
そのお兄さん…いやもうただの変態は私にドアを閉めさせまいと必死だった
私も変態を部屋に入れまいと必死になった
「ちょっ…夢裕!!」
『えっ…』
急に名前を呼ばれて私は戸惑ってしまった
その一瞬のスキをつかれて
『きゃっ!!』
私はその変態に腕を掴まれてしまった
『い…いやっ………』
息が安易にできないほどの恐怖を覚える
見つめられて動けずにいる…
「夢裕………」
また、名前を呼ばれる
彼の目にはみるみるうちに涙が溜まっていった
「こんなとこに…いた」
ポタッと掴まれた私の手に
彼の生暖かい涙が落ちた
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