未来彼氏、






「って…行けるわけねーだろーがよーぉ!!」



ドアを目の前にして和也さんは頭を抱えてしゃがみ込んだ



行かねーのかよっ!!



私はガクッと肩を落とした




「そんなあからさまにイヤな顔すんなー!!」


私のガックリした様子をバッチリ目撃した和也さんは両手で顔を隠して泣きまねをしだした



『あーはいはい、ごめんなさい』



適当にあしらって私は部屋へと戻った




ここで一つ、私に残念な疑問ができる






………なんで未来の私はあんな変態と付き合ってるんだぁ!!






『……で??なんで自分に会いに行けないの??』


「よくテレビで言うじゃん、自分とそっくりな奴見つけたら死ぬって」



『それはまた違うやつだと思うけど…』



「時空が歪むとか聞かない??」


『映画の話でしょ??』



「とにかく…無理!!怖いっ!!だから今頼れるのは夢裕だけなんだってばー!!」



『…………』



涙目で懇願される




もし自分が和也さんのような立場になったとしたら



見捨てられるのはイヤだ




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