「金曜日に赤城…乗ってきました。」
「おっ！やったじゃん！」
笑顔で叩いた肩。
真っ赤になった北村。

「会ってどうするんですか？」
「そりゃあ砂にする！」
「砂って…久しぶりに聞きました。」
「だって許せないじゃんっ」
冷たく光った薄茶の瞳。

「懐かしいですね…」
「ん？何が？」
「昔は…あらぬ噂を流してる奴を見つけ出しては
砂にしてたじゃないですか。」
「あぁ…そうだね。
たかにーはすぐに怒ったけど
涼介さんはあんまり手荒なことしないから
あたしたちみたいに異常にビビられたりしないな。」
「サイトが挑発的な割に真面目ですよね。」
「それが涼介さんのいいところだよ。」
嬉しそうに話すあやか。
寂しげに笑った北村。


高橋涼介の名前が出るたびに

あやかは笑う…


本当に大好きなんだ…


俺はなんの力にもなれなかったけど

あやかが幸せそうで良かった。


「金曜日はどこに来るって？」
「てっぺんで隠れて待って
シャッターチャンスを伺おうと言ってますね。」
「チッ
ほんもんのクソ野郎だな。」
吐き捨てるように言った女神。
その迫力に縮みあがった北村。
カタカタと打ったキーボード。