「あやかも変わらないな。」
響いたハスキーボイス。
振り返った薄茶の髪。
にっこり笑う中里。

「何がおかしいのっ？」
「ははっその口っ
変わってないな。」
とんがった薄紅色の唇。
嬉しそうに眺める瞳。

「毅だってちっとも変わってないじゃん！」
「そうか。
じゃあ…お互い様だ。」
「おたがいさまぁ？」
「あぁ。
みんな変わってない…
悪い事じゃないと思うぞ。」
「そうだけどさぁっ」
ぷいっと横を向いた女神。
満足げに微笑む一同。

「俺はおま…いやっ
あやかが変わってなくて嬉しい。」
「え～？
あたし変わってない～？」
「いや…変わった…けど。
うん…」
赤くなった顔。
吹き出したワタル。

「何よぉっ！？」
「いやっははっ
ホント変わってねぇっ」
「なに笑ってんだよっワタル！」
真っ赤になって怒鳴る中里。

「いやいや…
変わらないのはいいことだよ。
ぶははっ」
笑いをこらえるのに必死な武王の主任。
その後ろでつられて笑っている慎吾。

「いい加減に」
「あっ帰って来た！」
聞こえた音。
目をやる一同。

「さすが勝さんだな。」
「亀の甲より年の功か…」
「後で伝えておきます。」
「やめろって～」