「わぁ～いっ
海だぁ～っ」
両手を広げたあやか。
パラソルを立てる涼介。

「とりあえず海に入ろう！」
「待て！あやかっ」
掴んだ細い手首。
バランスを崩した体。
しっかりと抱きとめる厚い胸。

「な…なぁに？」
うっすらと赤くなった頬。
まっすぐ見上げる切れ長の瞳。

「日焼け止め塗らないと。」
「日焼け止め？
持ってきてないよ。」
「俺が持って来た。
ＳＰＦ５０。
きちんと塗らないと真っ赤になるよ。」
バッグから取り出した丸いボトル。
カチャカチャと振る大きな手。

「じゃあ塗って。」
「うん…じっとしてて。」
赤と青と白。
カラフルなビキニ。

こぼれおちそうな胸。
芸術品のようなウエスト。
すらりとのびたまっすぐな足。

周りの視線を一身に集めるあやか。

「やっくすぐったい！」
「動かないで…」
淫らに動く美しい肢体。
優しくなぞる涼介の手。

「だってっやぁん！
そこは自分で塗れるよぅっ」
「いいよ。塗ってあげる。」
「やだぁっ変になっちゃう！」
奪い取るボトル。
足や腕に伸ばす白い液体。

「涼介さんにも塗ってあげるよ。」
「うん。」
にやりと笑ったあやか。
見つめ返す切れ長の瞳。