「しかしなんでココに待ち合わせなんだ？
うるさいのがいっぱいじゃねぇか。
２人っきりでゆっくり語りたかったのによ。」
「ふっ２人っきり！？」
「うるせぇよ大輝！
な？ロクに話も出来ねぇぞ？」
ちらりと見るガレージ。
そわそわとこちらを覗いているスタッフや東堂塾のメンバー。
鼻をすすりながら顔をあげる女神。

「うん。やっとあやかの顔になったな。
どーする？メシでも食いに行くか？」
「せっかく来たのにっ」
「うるせぇ酒井！
ホント話も出来ねぇって…」
小さく舌打ちする智幸。
ちょっと笑ったあやか。

「あ…」
「どーした？」
女神の声を待つ男たち。
しばしの静寂。

「まだ…泣き足りないかも。」
「へへっそっか！
じゃあもっと泣け。」
「うん…」
またしても顔を埋める胸。
涙を吸い込む厚手のＴシャツ。
甘ったるい香り。
優しく髪や背中を撫でる大きな手。

「あやか…」
切なげな表情で呟いた大輝。

「そっとしといてやれ。」
紅子をしげしげと見ながら囁いた東堂。


まだ…

原田さんを忘れられないのか？

赤城の白い彗星と付き合ってるとか

秋名のハチロクと付き合ってるとか


あの噂はホントなのか？