「あっそうか！
たっくんと結婚したら
文ちゃんがお父さんになるんだっ」
「だからそう言ってるだろっ」
真っ赤になったまま俯く藤原親子。
にっこりと笑った女神。

「それもいいかもねぇ。」
「なぬっ！？」
「へっ？」
「えっ！」
３人の男のそれぞれから発せられた驚愕の声。
歯を見せて笑うあやか。

「う～そっ
結婚なんてまだまだ考えられないよ～」
「はぁ～
ヘンなジョーダン言うなよっ」
がっくりと肩を落とす武田。

「にししっ」
楽しそうに自分を見上げる薄茶の瞳。
呆れた顔をして見せる拓海。


やべっ

ドキドキがおさまらない！


すげぇ…嬉しかった。


あやかが俺の嫁さん…


いいだろうなぁ。


まだまだ赤い親子。
ふと立ち上がった文太。

「とうふ…食うか？」
「あっハイ！
いただきますっ」
「文ちゃん！湯葉も～」
「分かってる。」
店へと向かう背中。
まだおさまらない動悸。


拓海の嫁…


あやかが嫁？


そう…なったらいいけどな。


あやかは拓海のどこが良くて付き合ってんだ？


慣れた手つきですくうとうふ。
湯葉を手に向かう台所。
まだ赤い顔。