「夜って…何時？」
「フロ入ってメシ食ったら来るって。」
「ふぅん…」
まだ少しとんがった唇で
コーヒーを飲むあやか。


「きれいだね…」
「え？」
「夕日…久々に見た気がする。」
「あぁ…キレイだな。」
目を移す啓介。
赤く染まった雲。
夕日を切り取る山々。


俺は…

きっと一生

今日を忘れねぇだろうな。


この夕日も…


茶色の缶を両手で持って
夕日に見とれているあやか。
まぶしい横顔。


あ～ダメだ。

とまんねぇや。


たまらずにキスした啓介。

「あっ！
も～っ見てるよ！」
「ん？」
驚愕の表情でこっちを見ている２人の男。

「まだいたのかよ。」