「さぁ…
俺が会った時にはもう
昔のままのあやかちゃんだったぞ。」
「事故がショック療法になったのかな？」
「う～ん…
やっぱりどこかで涼介の事を覚えてたのかもな…」
涼介の名を聞いてぴくりと反応する黒髪。

「…あの人は…」
そう言ったきり黙り込むワタル。


原田さんの友達のふりしてあやかに近付いて…

あやかから誘ったなんて嘘だ。

あいつから何かしたに決まってる。

なんであんな奴をかばうんだよ！

あやか…


「お前が涼介を気に食わないのも分かるけど…」
沈黙を破ったのは史浩。
ハッとして見上げるワタル。