「ゆういちですか？」
「うん。そう聞いたんだけど…
エッソってここだけだよね？」
「はい…
ゆういち？」
考え込む池谷。

「いないならいいや。」
「はい。
あっお支払いは…」
「コレで。」
差し出されたクレジットカード。
キラキラと輝く赤い爪。
腑に落ちない顔の女。


若い…

キレイだけど…

たぶん年下だよな。

それなのに武王に認められてる。

もしかして…


受け取ったカードを持って入ったカウンター。
タバコをふかしている責任者。

「店長。
ゆういちなんて人いませんよね？」
「ん？そりゃ俺だぞ。
おっ来たのか。」
青い車を見てこぼれる笑顔。
うきうきと出ていく店長。