「なに食う？」
「なんだろ？何がいい？」
「俺は腹へってない。」
「ワタルは食べたんだ。」
「あぁ。」
がやがやと歩く廊下。
４人の男に囲まれ見上げているあやか。

「どうしよっか？」
「ファミレスでいいだろ？」
「そうだね～」
乗り込むエレベーター。

「あっ啓介様っ」
「和歌子…」

乗っていたナースが切ない顔で啓介を見上げた。

「なに？知り合い？」
聞きながら一階のボタンを押すあやか。

「様はやめろって言ってるだろ。」
「すいません…」
重い空気。
打ち破る一言。

「ヤな言い方っ！
看護婦さんに失礼だよっ」
啓介を見て口をとがらせるあやか。