「あやか！
啓介と来いって言っただろ！」
「ワタル…」
呟くあやか。

「また何かしやがったのかっ！」
涙に気付き怒りが沸騰するワタル。

「もうやめてっ」
悲鳴にも似た声。

全員の動きが止まる。

ワタルは切ない表情であやかを見つめる。

あやかの頬から
いくつもの雫がこぼれ落ちた。

「もう…やめてよ。
涼介さんは悪くないんだよっ
あたしが」
「あやか。もういい。
それ以上言うな。」
あやかの言葉を遮る涼介。

「あたしが悪いの！」
「違う！悪いのは俺だよ。」
見つめ合う二人。
無言の全員。