「どこって…ココどこ？」
振り返るあやか。

「赤城…」
呟く彼。

「赤城だよっ」
『赤城？群馬の？』
「知らんっ仕事帰りだっ！」
怒りを押し殺すような話し方。


車を走らせるならココって言われて来てみた。

遠かった。

『事故ったって…相手は？』
「ピンだよっ！いきなり言うこときかなくなったんだぞっ！」
てめ～がっ！
と言いそうになって気付く視線。


むっ

いい男の前で本性は出さん！


『そんな…自走できねぇの？』
「無理だね。あれは…」
『えっ…と。詳しい場所おしえてくれ。』
「だから分からんっつ～の。
初めて来たんだぞ！」
動揺を隠せない武田の声。
怒鳴るあやか。


あ～っ

またムカムカしてきた。

くっそぉ！