「あぁあと貴之もか…」
思い出したように呟く史浩。


一流…

その言葉の意味がやっと分かったような気がした。


別格か…

俺は…


「でも啓介は運転技術と順応性がずば抜けてる。
気にするな。」
「はは…
気にするな…か。
気にした所でどうなるもんでもないだろ。」
「そうだな。
でも…あやかちゃんがワタルのＲに乗るとなると…
楽しみだな。」
手を口にあてて薄く笑う史浩。
嬉しい時の癖。

「３２か…早えんだろうな。」
「あやかちゃんが乗るならなんでも早いけどな。」
楽しそうに言う史浩。

「なんでも…かよ。
ハチロクでもかぁ？」
「あぁ。
乗りこなすだろうな。
必ず…」