「俺もよく知らないんだ。
貴之がキレて
涼介を殴った。
社長が止めに入って…
それで貴之が
もう涼介には武王の敷居は跨がせないって言って…」
「その日から行かなくなったのか…」
必死に思い出す啓介。


そうだ。

ある日を境に外泊はぴたりと止まった。

その後の兄貴は少し不機嫌で…

女と別れたんだと思ってた。


そんな事があったなんて…


「兄貴がなぁ…
待てよ。
その時あやかはいくつだった？」
「確か中２だったから…
１４歳かな？」
「ありえねぇよ！
兄貴は１８くらいだろ？」
噛みつくような口調。

「貴之と同じ年だから１９歳だ。」
「ありえねぇ…そうだろ？」