「関東一？」
反応する啓介。


関東一ならそれはつまり
全国一って事じゃねぇのか？

あのオッサン…

そんなすげぇヤツなのかよ？

だから…あやかもすげぇのか？


「そうだ。
俺が車に興味を持ち始めた頃から
武王は有名だった。」
「政子さんが早かったのは武田さんがついてたからなんだよ。」
史浩が言う。

「へぇ…じゃあ涼介さんはたかにーと会った事があるの？」
「うん。いろいろ教えてくれた…」
呟くように言った涼介。


君にも…会ったよ。


「そうなんだぁ。
あたし武王には行かないからなぁ…」
「そうなのか？」
隣に座っているあやかをのぞき込む啓介。

「うん。
あの臭いが苦手なの。」
顔をしかめるあやか。