Dream
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今日は珍しく俺が休みの為、一二三が出勤する前に先生を自宅に招いて、次のディビジョンラップバトルの作戦会議をする予定だ。
しかし俺は先生が来るという事で変に肩に力が入ってしまい、自分の家なのに気が休まらずに居る。床掃除用ワイパーを握り軽く掃除をしていた一二三は、そんな俺の様子を見て笑っていた。
「緊張し過ぎっしょ〜。ソファで正座とかまじウケるんですけど」
お前はリラックスし過ぎだ、と言い返そうと口を開いた時、玄関のチャイムが鳴る。先生を出迎える為立ち上がろうとするも、無意識にしていた正座の所為で足が痺れて動けなかった。呻き声を上げる俺を笑ってから、一二三は玄関に向かって行く。
「お〜!今日のせんせーはなんだかキュートっすね!」
「ふふ、ありがとう一二三くん」
痺れが引かずソファに座ったままの俺の耳に届いたのは、先生と一二三が楽しそうに盛り上がる声。やがて二人がリビングに入って来た。
「先生、こんにちは。座ったままで申し訳ありません…って、先生、なんだか雰囲気がいつもと違いますね」
先生を見上げると、普段は下ろしている長髪を三つ編みでまとめていた。
「るあきさんが結んでくれたんです」
そう言いながら先生は嬉しそうに笑う。
るあきさんとは、先生の恋人だ。俺と一二三はまだ会った事は無いが、よく先生が話題に出すので名前だけ知っている。
「そういうの良いっすね〜。せんせーめちゃくちゃ幸せそう」
「本当に仲良いですよね。僕達まで幸せになります」
にこにこと笑う先生の話を聞いていると、俺達も頬が緩んでしまう。ほわほわと温かい雰囲気が漂う中、ふと先生が咳払いをして言った。
「…では、次回のディビジョンラップバトルについて話しましょうか」
俺と一二三も思い出したかのように「あっ」と声を上げ、緩んでいた頬を戻す。
どのチームも絆を強固にして、スキルもどんどん上がっている。イケブクロ、ヨコハマ、シブヤ、オオサカ、ナゴヤ…そしてシンジュク。何処が優勝してもおかしくはない。初戦でどのディビジョンと当たるかは分からないが、仲間を信じ対戦相手に全力で挑むのみだろう。
作戦会議を終え一二三もそろそろ出勤の時間となり、今日はこれでお開きとなった。玄関まで先生を見送る為、全員が席を立つ。
「せんせー、次は彼女さんと遊びに来て下さいよ!俺っちが張り切って手料理振る舞っちゃうんで!」
「ありがとうございます。いつかきちんと紹介したかったんです」
「僕達もお会いしてみたかったので、お二人の都合の良い日にでも。その時は残業せずに帰りますし、なんだったら死ぬ気で有休取ってみせますので!」
そんな約束をして、俺達は先生を見送った。玄関の扉が閉まりリビングへ戻る道すがら、一二三は頭の後ろで両手を組んで楽しそうに話す。
「せんせーの彼女ってどんな人なんだろうな〜。俺っちの予想では、多分めちゃくちゃ変わってる人だと思う!」
「あの先生の興味を引く人となると、まぁ、そうなるよな…」
俺も一二三も、人の事は言えないが。
いつかの食事会に想いを馳せながら、俺は部屋を彩るパキラにそっと水をやった。
─ END ─
【あとがき】
寂雷先生の髪を三つ編みにする話はこちら。
▶まったりとした時を編もう
麻天狼、チャンピオンに返り咲いてくれ…!
2024/10/06
しかし俺は先生が来るという事で変に肩に力が入ってしまい、自分の家なのに気が休まらずに居る。床掃除用ワイパーを握り軽く掃除をしていた一二三は、そんな俺の様子を見て笑っていた。
「緊張し過ぎっしょ〜。ソファで正座とかまじウケるんですけど」
お前はリラックスし過ぎだ、と言い返そうと口を開いた時、玄関のチャイムが鳴る。先生を出迎える為立ち上がろうとするも、無意識にしていた正座の所為で足が痺れて動けなかった。呻き声を上げる俺を笑ってから、一二三は玄関に向かって行く。
「お〜!今日のせんせーはなんだかキュートっすね!」
「ふふ、ありがとう一二三くん」
痺れが引かずソファに座ったままの俺の耳に届いたのは、先生と一二三が楽しそうに盛り上がる声。やがて二人がリビングに入って来た。
「先生、こんにちは。座ったままで申し訳ありません…って、先生、なんだか雰囲気がいつもと違いますね」
先生を見上げると、普段は下ろしている長髪を三つ編みでまとめていた。
「るあきさんが結んでくれたんです」
そう言いながら先生は嬉しそうに笑う。
るあきさんとは、先生の恋人だ。俺と一二三はまだ会った事は無いが、よく先生が話題に出すので名前だけ知っている。
「そういうの良いっすね〜。せんせーめちゃくちゃ幸せそう」
「本当に仲良いですよね。僕達まで幸せになります」
にこにこと笑う先生の話を聞いていると、俺達も頬が緩んでしまう。ほわほわと温かい雰囲気が漂う中、ふと先生が咳払いをして言った。
「…では、次回のディビジョンラップバトルについて話しましょうか」
俺と一二三も思い出したかのように「あっ」と声を上げ、緩んでいた頬を戻す。
どのチームも絆を強固にして、スキルもどんどん上がっている。イケブクロ、ヨコハマ、シブヤ、オオサカ、ナゴヤ…そしてシンジュク。何処が優勝してもおかしくはない。初戦でどのディビジョンと当たるかは分からないが、仲間を信じ対戦相手に全力で挑むのみだろう。
作戦会議を終え一二三もそろそろ出勤の時間となり、今日はこれでお開きとなった。玄関まで先生を見送る為、全員が席を立つ。
「せんせー、次は彼女さんと遊びに来て下さいよ!俺っちが張り切って手料理振る舞っちゃうんで!」
「ありがとうございます。いつかきちんと紹介したかったんです」
「僕達もお会いしてみたかったので、お二人の都合の良い日にでも。その時は残業せずに帰りますし、なんだったら死ぬ気で有休取ってみせますので!」
そんな約束をして、俺達は先生を見送った。玄関の扉が閉まりリビングへ戻る道すがら、一二三は頭の後ろで両手を組んで楽しそうに話す。
「せんせーの彼女ってどんな人なんだろうな〜。俺っちの予想では、多分めちゃくちゃ変わってる人だと思う!」
「あの先生の興味を引く人となると、まぁ、そうなるよな…」
俺も一二三も、人の事は言えないが。
いつかの食事会に想いを馳せながら、俺は部屋を彩るパキラにそっと水をやった。
─ END ─
【あとがき】
寂雷先生の髪を三つ編みにする話はこちら。
▶まったりとした時を編もう
麻天狼、チャンピオンに返り咲いてくれ…!
2024/10/06
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