Dream
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休日前は、私の家に独歩くんが泊まりに来るのが恒例になりつつある。
「風呂ありがとうな。すごく癒やされた…」
浴槽に湯を張り、リラックス効果のある入浴剤を入れた甲斐があった。
「いえいえ。ご飯も出来たから一緒に食べよ」
独歩くんが入浴している間に作ったのは、彼の大好物だ。
「オムライスか…!いただきます」
嬉しそうにスプーンを口に運ぶ独歩くんを見ていると、こちらも嬉しくなって来る。
彼は本当に美味しそうに料理を食べてくれるから、見ていて気持ちが良い。
「あ〜美味い…。定時上がりが更に味に深みをプラスしている気がする…」
週末で疲労がピークの時の彼は、面白い事を言う。
「今週もお仕事お疲れ様」
「るあきだって疲れてるだろうに、いつもありがとうな」
そしてあっという間にご飯を平らげ、私達は適当にかけたバラエティ番組を観ながらまったりとした休日前夜を過ごす。
「そういえば、前に観たいねって言ってた映画、もう配信されてるんだよね」
「そうなのか。じゃあこれから観るか?」
「うん!折角だし、お菓子とか買って来ようよ」
「良いな。るあきとコンビニデートか…」
にこにこしている独歩くんとお揃いの部屋着に、財布とスマホだけを携えて外に出る。
玄関の鍵を閉めると、すっと独歩くんに右手を繋がれた。
「それじゃ、行こうか」
歩幅を合わせて歩いてくれる優しい彼との足元を見て、笑みがこぼれる。
到着したコンビニ内でも繋がれた手は離れず、彼が持つカゴにお菓子やお酒など夜更かしのお供を詰め込んでいった。
そのままレジに向かおうとする彼だったが、流石に恥ずかしくて私は手を離すよう訴える。
「えー…」
独歩くんは眉を下げて寂しそうな表情をするが、ここは私の感情を優先させて頂く。
会計を済ませて店を出ると、彼はすぐに手を繋いで来た。
「独歩くんって手繋ぐの好きだよね」
「そりゃあるあきの事好きだし…お前とくっ付いてると安心するし…。もしかして嫌だったか!?」
街灯に照らされた彼の顔は泣きそうになっている。
私はぎゅっと繋いでいる手に力を込めた。
「嫌な訳無いじゃん。私も独歩くんの事大好きだから、手繋いでると安心する」
「うっ…幸せ過ぎる……」
「早く帰ってもっと休日前の幸せに浸ろうよ」
「そうだな…!」
ぱっと機嫌を直した彼と、適当な話で盛り上がりながら自宅に到着する。
そしてコンビニで調達したものをテーブルに広げ、ぴったりと手を繋いで映画鑑賞を始めた。
「面白かったな」
「ね!あのシーンはびっくりしたよ〜」
感想を語り合う午前三時。
流石に眠くなって来た。独歩くんも大きな欠伸をしている。
「そろそろ寝よっか。明日はどうする?」
「ん〜。とりあえず、起きてから考えるか…」
一緒にベッドへ潜り込むと、彼は背中から私を抱き締めて来た。
「おやすみ、るあき」
耳元でそう囁く独歩くん。
仕事の疲れもストレスも全てがリセットされる。
心地良い温もりに包まれながら、私は夢の中へ向かうのだった。
─ END ─
【あとがき】
タイトルは「花曇」様よりお借りしました。
2024/06/23
「風呂ありがとうな。すごく癒やされた…」
浴槽に湯を張り、リラックス効果のある入浴剤を入れた甲斐があった。
「いえいえ。ご飯も出来たから一緒に食べよ」
独歩くんが入浴している間に作ったのは、彼の大好物だ。
「オムライスか…!いただきます」
嬉しそうにスプーンを口に運ぶ独歩くんを見ていると、こちらも嬉しくなって来る。
彼は本当に美味しそうに料理を食べてくれるから、見ていて気持ちが良い。
「あ〜美味い…。定時上がりが更に味に深みをプラスしている気がする…」
週末で疲労がピークの時の彼は、面白い事を言う。
「今週もお仕事お疲れ様」
「るあきだって疲れてるだろうに、いつもありがとうな」
そしてあっという間にご飯を平らげ、私達は適当にかけたバラエティ番組を観ながらまったりとした休日前夜を過ごす。
「そういえば、前に観たいねって言ってた映画、もう配信されてるんだよね」
「そうなのか。じゃあこれから観るか?」
「うん!折角だし、お菓子とか買って来ようよ」
「良いな。るあきとコンビニデートか…」
にこにこしている独歩くんとお揃いの部屋着に、財布とスマホだけを携えて外に出る。
玄関の鍵を閉めると、すっと独歩くんに右手を繋がれた。
「それじゃ、行こうか」
歩幅を合わせて歩いてくれる優しい彼との足元を見て、笑みがこぼれる。
到着したコンビニ内でも繋がれた手は離れず、彼が持つカゴにお菓子やお酒など夜更かしのお供を詰め込んでいった。
そのままレジに向かおうとする彼だったが、流石に恥ずかしくて私は手を離すよう訴える。
「えー…」
独歩くんは眉を下げて寂しそうな表情をするが、ここは私の感情を優先させて頂く。
会計を済ませて店を出ると、彼はすぐに手を繋いで来た。
「独歩くんって手繋ぐの好きだよね」
「そりゃあるあきの事好きだし…お前とくっ付いてると安心するし…。もしかして嫌だったか!?」
街灯に照らされた彼の顔は泣きそうになっている。
私はぎゅっと繋いでいる手に力を込めた。
「嫌な訳無いじゃん。私も独歩くんの事大好きだから、手繋いでると安心する」
「うっ…幸せ過ぎる……」
「早く帰ってもっと休日前の幸せに浸ろうよ」
「そうだな…!」
ぱっと機嫌を直した彼と、適当な話で盛り上がりながら自宅に到着する。
そしてコンビニで調達したものをテーブルに広げ、ぴったりと手を繋いで映画鑑賞を始めた。
「面白かったな」
「ね!あのシーンはびっくりしたよ〜」
感想を語り合う午前三時。
流石に眠くなって来た。独歩くんも大きな欠伸をしている。
「そろそろ寝よっか。明日はどうする?」
「ん〜。とりあえず、起きてから考えるか…」
一緒にベッドへ潜り込むと、彼は背中から私を抱き締めて来た。
「おやすみ、るあき」
耳元でそう囁く独歩くん。
仕事の疲れもストレスも全てがリセットされる。
心地良い温もりに包まれながら、私は夢の中へ向かうのだった。
─ END ─
【あとがき】
タイトルは「花曇」様よりお借りしました。
2024/06/23
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