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南雲先輩ってどんな人ですか?

【スタプロの頑固者】


 お疲れ様。どちらが先かと思ったがおまえの方が早かったか。お茶もありがとう。……女子とはいえ制服を見るとなんだか懐かしい気持ちになるな。まだ卒業してからそんなに経っていないのに変な気分だ。プロデュース科もP機関との連携を着実に強めているようだし……時の流れは早いものだな。
 南雲とは彼がリーダーになってからよく話すようになったな。俺に企画書の書き方やレッスンメニューの組み方についてよく相談に来ていた。おそらく守沢先輩たちが忙しかったから他に聞く宛がなかったんだろう。リーダーとしての心構えを聞かれたこともあったが――正直今でもあれが正しい答えだったかわからない。同期ばかりの『Trickstar』と、後輩ばかりの『流星隊N』では勝手が違うだろうしな。その時に何と答えたか? ――そうだな、『仲間を信頼し、彼らに負けないために己を磨く』――そんなことを答えた記憶がある。俺自身仲間に助けられ、切磋琢磨することによってファンに応えられるアイドルになれたと思っているから。ただ南雲がどう思っていたかはわからないな……よかったらそれは本人に聞いてくれ。
 学生時代は部長会議でも顔を合わせていたな。ESができたことによって以前よりも部活の活気は無くなっていたのだが――空手部はそうでもなかったみたいだ。おそらく鬼龍先輩の意志を継いで南雲が頑張った結果なんだろうな。……すまん、これは他の人の受け売りだ。けれど、俺も本当にそう思う。武道に関してはあまり明るくないが、1年と少しで黒帯を取るなど容易いことではないだろう。その話が寮に回った時ちょっとしたお祭り騒ぎになっていたからな。みんなが南雲に次々と祝福の言葉を掛けていた。――それが彼の努力してきた成果だということだろう。
 俺は……南雲はよく頑張っていると思う。素直に人の話を聞くということは俺も見習うべきところだな。俺のアドバイスも南雲のアイドル活動に少しでも活かせられていたら幸いだ。


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【スタプロの綺羅星】


 やっほやっほ〜! 待ってたよ! 君があんずのお気に入りっていう子だよね? 俺は明星スバル。よろしくね! ……ぽかんとしてどうしたの? あ、そう言えばサリ〜に『後輩が来るんだからちゃんとペースを合わせてあげるように』って言われてたんだった……ごめんね! 大丈夫? それならよかった!
 テトラは〜、初めて会ったのは【龍王戦】なんだよね。そうそう、俺たちが革命を起こした年だね! しののんとは違うタイプの子だな〜っていうのが第一印象だったかな。改めて思い返したら入学して早々、非公式とは言えゲリラライブで司会をやろうとするなんて結構滅茶苦茶だよね。ガミさんはそういうところが気に入って出場してあげたのかな〜?
 その後は七夕祭の前に一緒に練習したり、鬼龍先輩の演技の練習に付き合ったり……うんうん、タカミンほどじゃないけど意外と交流はあったかも! でもテトラとよく話してるのはホッケ〜やサリ〜かな〜? ホッケ〜は同じリーダー同士だったし、サリ〜は部活のこととかで色々あったみたい。
 テトラはどんどんち〜ちゃん先輩に似てきてるよね。でも――似てきてるだけで一緒じゃないんだよね、ちょっと不思議な感じだけど。ち〜ちゃん先輩が近付いてくると暑苦しいってよく思っちゃうけど、テトラにはそんなこと全く思わないし。何て言ったらいいんだろう――後輩だからとかじゃなくて、俺が丁度良いって距離にいつもいてくれているんだと思う。だからタカミンとも仲良しなのかな? ち〜ちゃん先輩がギラギラした太陽なら、テトラはぽかぽかしたおひさまって感じ!
 俺はキラキラきたものが大好きなんだ! アイドルだってその内の1つ。みんなそれぞれ違う形で、違う色で輝くことができるって俺は信じてるんだ。テトラのキラキラしたところはまだちゃんと見たことがないから――早く見られるチャンスが来ないかなって思ってるよ! それを見たら俺だってもっともっとキラキラになれるはずだから!


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【スタプロの頭脳】


 こんにちは〜! ずっと取材続きって聞いてるけど大丈夫? とりあえずちょっと休憩でもしようか。そんなに遠慮しないで? ……って言っても遠慮しちゃう気持ちもわかるけどね。まあ、お茶でも飲みながらのんびり話そうよ。
 南雲くんとは最近一緒にゲームをしたんだよ。元々一彩くんに『格闘ゲーム』の遊び方を教えたことがあるんだけど……結構気に入ってくれたみたいで、南雲くんにそのゲームの話をよくしていたみたい。自分に似ているキャラがいるって聞いたら南雲くんが興味を持ったみたいで、それなら3人でやろうってことになったんだ。……と言っても僕はやらずに操作のアドバイスをしていただけなんだけどね。2人共コントローラーを壊しちゃうんじゃないかってひやひやしちゃうくらい白熱してたけど、楽しんでもらえたみたいでよかったよ。今度は僕も混ざってプレイしたいな〜。一彩くんも操作が上手くなってきたし、対人戦をする時はちょっと本気にならなきゃね!
 後は……忍くんから南雲くんの話をよく聞くかな。『流星隊』は解散の危機が過ぎた後も大変そうだったけど……『南雲くんも頑張ってるから、拙者も頑張れる』って忍くん言ってたよ。僕も明星くんたちからいつもエネルギーを貰ってるからその気持ちはよくわかるんだ。みんなが頑張ってると、置いていかれたくないってついつい必死になって走っちゃうっていうか……多分みんな優しいから僕が遅く歩いたって待っててくれるだろうけど――それに甘えたくはないよね。
 いけないいけない! 南雲くんの話をしなきゃいけないのに僕の話ばっかりになっちゃったよ! ……と、言っても良い時間だし最後にちょっとだけ。南雲くん、誕生日おめでとう。みんなの話を聞いてると南雲くんがどれだけ他の人に慕われているかがよくわかるよ。当日は僕もパーティーに参加するつもりだから目一杯楽しんでくれたら嬉しいな!


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【スタプロの橋渡し】


 よう、お疲れさん。この企画も大分慣れてきたか? ……それならよかった。暑かっただろ、何か飲むか? って、言っても麦茶しかないんだけどな。
 南雲とは初めて会った時より、進級してからよく話すようになったな。空手部の予算申請とかは勿論だけど、『流星隊N』は夢ノ咲のユニットっていう扱いだったから企画書は全部生徒会を通してたんだよ。俺も生徒会長になりたてで四苦八苦してたし、南雲は南雲で結構滅茶苦茶な書類を提出するし――最初はお互いてんやわんやだったよ、懐かしいな。でも時間が経つにつれて俺も書類を捌くのが早くなったし、南雲はきっちり整った文書を提出してくれるようになったし……はは、多分一緒に成長してたんだな。勿論お互いだけの影響じゃないってわかってるけど、今になってそう思うよ。
 ……正直、『流星隊N』についてはずっと不安だった。別にあいつらのことを信頼してなかった訳じゃないぜ? でもESと夢ノ咲二足のわらじの体制なんて……ずっと続けるには無理があるって思ってた。結果はまあ――スタプロのお偉いさんが茶々入れたから終わったようなもんだけど。けど……もしかしたら『生徒会』として協力できたところもあったかもしれないってついつい考えちまうよな。ESができてから夢ノ咲だけのユニットなんて『流星隊N』かもう1つの『Knights』くらいだし……もっと大事にしてやりたかった。
 まあ、暗い話はここまでにしておこうか! 終わったことを何時までもくよくよ言ったって仕方ないもんな。――俺はあいつと同じユニットでもないし、部活でもサークルも違うけど……生徒会長としてその努力も、挫折も見てきたと思う。だから何も知らないやつらよりはちょっとだけ、南雲がどういう風に頑張ってきたか知ってるつもりだ。だから……あいつのやってきたことがいつか報われるといいよな。この世界じゃ難しいってわかってるけど、ついついそう考えちまうんだよ。
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