南雲先輩ってどんな人ですか？
【コズプロの至宝】
お疲れ様。ぽかんとしてどうしたの？ ……ああ、君はアイドルとしての私の印象が強かったんだね。あれは茨の作り上げたイメージというかキャラクターというか……私自身に不満はないんだけど驚かせてしまったならごめんね。とりあえず座ってよ。何が飲みたい？ なんでもいいが１番困っちゃうんだけど……それならこのオレンジジュースはどうかな？ お仕事で貰ったものだけど結構美味しくて日和くんのお墨付きだよ。
今日がインタビューの日で本当によかった。実は先日南雲くんに助けられたばっかりだったんだ。気の向くままに歩いていたら見覚えのない場所にいて――茨は会議中だったのか電話が繋がらなくて途方に暮れていた時に彼が通りかかったんだよ。後から聞いたんだけど、彼の実家の近所に私はいたみたいで。事情を説明したら嫌な顔１つせずにＥＳまで案内してくれたよ。『流星隊』のメンバーの中には私に友達を傷付けられた人もいるのに――忍くんといい、『流星隊』のみんなはとても優しいね。
夢ノ咲学院からＥＳまでそこそこ距離があったから南雲くんと沢山話したよ。最終的には『Eden』と『流星隊』の話ばかりだったけど。とても楽しそうにメンバーや――後輩たちの話をしてくれたよ。例え道が分かたれたとしても彼は後輩たちのことをとても愛しているんだとわかった。……形は違うけど僕も少しだけその気持ちはわかるから。
なんだかしんみりしちゃったね。彼を祝う時に載る記事なんだからもっと明るい話をしようか。途中で南雲くんの所属する空手部の話を聞いたんだけどとても興味深かったよ。少しやってみたいなって言ったら何時でも武道場に来ていいと言ってくれたし、今度オフの日に行ってみようと思ってるんだ。きっと蹴りや突きの極意を教わればダンスに更に磨きをかけられそうでとても楽しみだよ。
おっと、もうこんな時間か。じゃあ最後に誕生日を迎える彼に一言だけ。――南雲くん、誕生日おめでとう。これからも君に沢山良いことが起こりますように。
■ ■ ■
【コズプロの代表】
ようこそお待ちしておりました『プロデューサー』殿！ ささ、どうぞこちらへ。このような硬い椅子に座らせてしまって申し訳ありません……。自分はあんずさんではない？ はは、ご謙遜を！ 勿論彼女は夢ノ咲、いやＥＳ内でも伝説となりうる『プロデューサー』でしょうが……大小あれどあなたも同じ仕事をしているということに変わりはありません。それにあなたはあんずさんに気に入られているとか。コズプロの経営に携わる者としてはあなたは丁重にもてなす以外の選択肢はないということです！
早く本題に入れとでも言いたげですね？ いえいえ、こちらも暇ではありませんし早速話を始めましょうか。もうご存知だとは思いますが、南雲くんは自分が講師を務める『茨塾』の生徒です。『敬人塾』とは違い、主にビジネス方面の知識を彼らに教えるのが特徴ですね。……と言ってもこれが中々一苦労でして、お恥ずかしい話試行錯誤する毎日であります。南雲くんに関しては普通の勉強の方も――これ以上は彼の名誉に関わるので止めておきましょうかね！
とは言え、彼は身に付けるまでは長い時間がかかるものの、１度取り込んだ知識は絶対忘れないのが面白いところですね。だからこそ教え甲斐もあるというものです！ 【コメットショウ】があってからは更に熱心に励んでいますよ。……もう、事務所に一杯食わされたくないのでしょうね。努力する姿は思わずこちらの涙を誘うほどです……！
おっと失礼、つい感情的になってしまいました！ ……ここだけの話、最初は『流星隊』との良い橋渡しとなってくれればこちらの勝ちだと思っていたんですよ。スタプロの中では上々の戦力であり、過去に『流星隊Ｎ』の隊長を務めていたということで後輩たちからの信頼も厚い。もし彼が『コズプロは良いところだ』と言いさえすれば戦力拡充も問題なし……と思っていたのですが。気付けば普通に物事を教えているだけの自分に我ながら驚きましたよ。もし彼と争うことになるならば――我々も油断する訳にはいきませんね！
■ ■ ■
【コズプロの太陽】
やあやあ、お待たせしたね！ でも直前まで仕事だったから許してほしいね！ お茶もありがとう。いつもは紅茶ばかりだけどたまには別のものも悪くないね。
そうそう、鉄虎くんの話をするんだったね！ 仲が良さそう？ ううん、仲が良いのはぼくじゃなくてジュンくんだよ！ ２人共とてもトレーニングが大好きでね、玲明にはジュンくんみたいに熱心な子は他にいなかったから嬉しいみたい。全く、後輩に構う暇があるならぼくの面倒を見るべきだよね！
ああ、勿論彼に悪い印象がある訳ではないよ？ ぼくはあまり鉄虎くんと遭遇したことはないけれどちゃんと挨拶ができるいい子だね！ 動きが粗野だからそこはぼくと気が合わないけど。でもジュンくんと直ぐに仲良くなれたんだから悪い子じゃないとはわかったね。ほら、ジュンくんって意外と人見知りだからね！
後は凪砂くんも最近彼に助けられたみたいだし、茨も同じサークルだからか気にかけているみたいだし……あれ、もしかしてまともに交流がないのはぼくだけかもしれないね？ 無理に仲良くなる必要はない？ 確かに必要以上に交流を持つことはないと思うけど……もし３人が鉄虎くんについて話し始めたらぼくだけが仲間外れってことでしょ？ それは良くないよね！ 悪い日和！
やっぱりジュンくんに紹介してもらうか――あ、嵐ちゃんに頼むのもいいかもしれないね！ そう言えば君は鉄虎くんのことをプロデュースしてたんだよね？ 彼の好きなものって何？ ――カルビと強い男の人？ ううん、とりあえずお肉を持っていけばいいのかな？ 勿論ジュンくんに焼いてもらうよ。適材適所ってやつだね！
ぼくみたいなトップアイドルが鉄虎くんに会いに来たらきっと彼は驚くんだろうね！ ドッキリを考える人の気持ちがわからなくもないね！ ……じゃあ、そろそろ次のお仕事だし僕は移動するよ。またね、未来の『プロデューサー』さん！
■ ■ ■
【コズプロの気概】
お疲れ様です。謝らなくていいっすよ、オレの方が予定より早く仕事が終わっただけなんで。そっちこそ学校終わって直ぐ来て大変だったんでしょう？ とりあえず座って一息吐いたらどうっすか？
落ち着いた？ それなら早速始めましょうか。いつおひいさんが横槍入れてくるかわかんないし。ああ、おひいさんは巴先輩のことっす。……普段こんな呼び方しないから違和感が凄いな。いつも通りに呼んでくれたらいい？ そう言ってくれると助かります。おひいさんは仕事に関してはきっちり弁えてる人ですけど……これはなんというか、身内ネタっぽいラフな企画ですからねぇ。最近は『ぼくも鉄虎くんと仲良くなるね！』って意味不明な宣言をするし。まあ、この企画が原因ってことは聞かなくともわかるんすけど。
もうおひいさんから聞いてるかもしれないけど、南雲くんとはよくトレーニングルームで会うんですよ。多分暇な時はほとんど武道場かあそこにいるんじゃないですかねぇ？ 筋トレの話をすることなんて中々ないから、彼と会うとついつい盛り上がっちまうんですよ。プロテインは何と混ぜたら美味いとか、良い筋トレグッズをおすすめしあったりとか。おひいさんに言ってもほぼ取り合ってくれなくて自分の話題にすり替えて来ますからねぇ、それに比べたら南雲くんはとてもいい子ですよ。うだうだ言いながら茨が面倒見てる理由もわかります。
オレは正直、『流星隊』の良さは今一わからないんすよねぇ。……昔からヒーローなんていないって思ってましたから。ひねくれてるから良いところに生まれたから綺麗事ばっかり言えるんだって考えちまうんですよ。まあ、流石に今はそんなこと思ってないですけど……だからって好きかって言われると首を捻るというか。でもね、もしオレが『流星隊』みたいなヒーローと昔会ってたらもっと早くクソみたいな状況から抜け出せていたんじゃないかって――柄にもなく考えちゃうんですよ、南雲くんと喋ってると。
あはは、後悔なんて勿論してないんですけどね？ だって……オレがずっと燻っていたからこそ、おひいさんと出会えたんですから。……まあそんなことは置いといて、これからも筋トレ仲間として南雲くんとは仲良くしていきたいっすね。
お疲れ様。ぽかんとしてどうしたの？ ……ああ、君はアイドルとしての私の印象が強かったんだね。あれは茨の作り上げたイメージというかキャラクターというか……私自身に不満はないんだけど驚かせてしまったならごめんね。とりあえず座ってよ。何が飲みたい？ なんでもいいが１番困っちゃうんだけど……それならこのオレンジジュースはどうかな？ お仕事で貰ったものだけど結構美味しくて日和くんのお墨付きだよ。
今日がインタビューの日で本当によかった。実は先日南雲くんに助けられたばっかりだったんだ。気の向くままに歩いていたら見覚えのない場所にいて――茨は会議中だったのか電話が繋がらなくて途方に暮れていた時に彼が通りかかったんだよ。後から聞いたんだけど、彼の実家の近所に私はいたみたいで。事情を説明したら嫌な顔１つせずにＥＳまで案内してくれたよ。『流星隊』のメンバーの中には私に友達を傷付けられた人もいるのに――忍くんといい、『流星隊』のみんなはとても優しいね。
夢ノ咲学院からＥＳまでそこそこ距離があったから南雲くんと沢山話したよ。最終的には『Eden』と『流星隊』の話ばかりだったけど。とても楽しそうにメンバーや――後輩たちの話をしてくれたよ。例え道が分かたれたとしても彼は後輩たちのことをとても愛しているんだとわかった。……形は違うけど僕も少しだけその気持ちはわかるから。
なんだかしんみりしちゃったね。彼を祝う時に載る記事なんだからもっと明るい話をしようか。途中で南雲くんの所属する空手部の話を聞いたんだけどとても興味深かったよ。少しやってみたいなって言ったら何時でも武道場に来ていいと言ってくれたし、今度オフの日に行ってみようと思ってるんだ。きっと蹴りや突きの極意を教わればダンスに更に磨きをかけられそうでとても楽しみだよ。
おっと、もうこんな時間か。じゃあ最後に誕生日を迎える彼に一言だけ。――南雲くん、誕生日おめでとう。これからも君に沢山良いことが起こりますように。
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【コズプロの代表】
ようこそお待ちしておりました『プロデューサー』殿！ ささ、どうぞこちらへ。このような硬い椅子に座らせてしまって申し訳ありません……。自分はあんずさんではない？ はは、ご謙遜を！ 勿論彼女は夢ノ咲、いやＥＳ内でも伝説となりうる『プロデューサー』でしょうが……大小あれどあなたも同じ仕事をしているということに変わりはありません。それにあなたはあんずさんに気に入られているとか。コズプロの経営に携わる者としてはあなたは丁重にもてなす以外の選択肢はないということです！
早く本題に入れとでも言いたげですね？ いえいえ、こちらも暇ではありませんし早速話を始めましょうか。もうご存知だとは思いますが、南雲くんは自分が講師を務める『茨塾』の生徒です。『敬人塾』とは違い、主にビジネス方面の知識を彼らに教えるのが特徴ですね。……と言ってもこれが中々一苦労でして、お恥ずかしい話試行錯誤する毎日であります。南雲くんに関しては普通の勉強の方も――これ以上は彼の名誉に関わるので止めておきましょうかね！
とは言え、彼は身に付けるまでは長い時間がかかるものの、１度取り込んだ知識は絶対忘れないのが面白いところですね。だからこそ教え甲斐もあるというものです！ 【コメットショウ】があってからは更に熱心に励んでいますよ。……もう、事務所に一杯食わされたくないのでしょうね。努力する姿は思わずこちらの涙を誘うほどです……！
おっと失礼、つい感情的になってしまいました！ ……ここだけの話、最初は『流星隊』との良い橋渡しとなってくれればこちらの勝ちだと思っていたんですよ。スタプロの中では上々の戦力であり、過去に『流星隊Ｎ』の隊長を務めていたということで後輩たちからの信頼も厚い。もし彼が『コズプロは良いところだ』と言いさえすれば戦力拡充も問題なし……と思っていたのですが。気付けば普通に物事を教えているだけの自分に我ながら驚きましたよ。もし彼と争うことになるならば――我々も油断する訳にはいきませんね！
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【コズプロの太陽】
やあやあ、お待たせしたね！ でも直前まで仕事だったから許してほしいね！ お茶もありがとう。いつもは紅茶ばかりだけどたまには別のものも悪くないね。
そうそう、鉄虎くんの話をするんだったね！ 仲が良さそう？ ううん、仲が良いのはぼくじゃなくてジュンくんだよ！ ２人共とてもトレーニングが大好きでね、玲明にはジュンくんみたいに熱心な子は他にいなかったから嬉しいみたい。全く、後輩に構う暇があるならぼくの面倒を見るべきだよね！
ああ、勿論彼に悪い印象がある訳ではないよ？ ぼくはあまり鉄虎くんと遭遇したことはないけれどちゃんと挨拶ができるいい子だね！ 動きが粗野だからそこはぼくと気が合わないけど。でもジュンくんと直ぐに仲良くなれたんだから悪い子じゃないとはわかったね。ほら、ジュンくんって意外と人見知りだからね！
後は凪砂くんも最近彼に助けられたみたいだし、茨も同じサークルだからか気にかけているみたいだし……あれ、もしかしてまともに交流がないのはぼくだけかもしれないね？ 無理に仲良くなる必要はない？ 確かに必要以上に交流を持つことはないと思うけど……もし３人が鉄虎くんについて話し始めたらぼくだけが仲間外れってことでしょ？ それは良くないよね！ 悪い日和！
やっぱりジュンくんに紹介してもらうか――あ、嵐ちゃんに頼むのもいいかもしれないね！ そう言えば君は鉄虎くんのことをプロデュースしてたんだよね？ 彼の好きなものって何？ ――カルビと強い男の人？ ううん、とりあえずお肉を持っていけばいいのかな？ 勿論ジュンくんに焼いてもらうよ。適材適所ってやつだね！
ぼくみたいなトップアイドルが鉄虎くんに会いに来たらきっと彼は驚くんだろうね！ ドッキリを考える人の気持ちがわからなくもないね！ ……じゃあ、そろそろ次のお仕事だし僕は移動するよ。またね、未来の『プロデューサー』さん！
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【コズプロの気概】
お疲れ様です。謝らなくていいっすよ、オレの方が予定より早く仕事が終わっただけなんで。そっちこそ学校終わって直ぐ来て大変だったんでしょう？ とりあえず座って一息吐いたらどうっすか？
落ち着いた？ それなら早速始めましょうか。いつおひいさんが横槍入れてくるかわかんないし。ああ、おひいさんは巴先輩のことっす。……普段こんな呼び方しないから違和感が凄いな。いつも通りに呼んでくれたらいい？ そう言ってくれると助かります。おひいさんは仕事に関してはきっちり弁えてる人ですけど……これはなんというか、身内ネタっぽいラフな企画ですからねぇ。最近は『ぼくも鉄虎くんと仲良くなるね！』って意味不明な宣言をするし。まあ、この企画が原因ってことは聞かなくともわかるんすけど。
もうおひいさんから聞いてるかもしれないけど、南雲くんとはよくトレーニングルームで会うんですよ。多分暇な時はほとんど武道場かあそこにいるんじゃないですかねぇ？ 筋トレの話をすることなんて中々ないから、彼と会うとついつい盛り上がっちまうんですよ。プロテインは何と混ぜたら美味いとか、良い筋トレグッズをおすすめしあったりとか。おひいさんに言ってもほぼ取り合ってくれなくて自分の話題にすり替えて来ますからねぇ、それに比べたら南雲くんはとてもいい子ですよ。うだうだ言いながら茨が面倒見てる理由もわかります。
オレは正直、『流星隊』の良さは今一わからないんすよねぇ。……昔からヒーローなんていないって思ってましたから。ひねくれてるから良いところに生まれたから綺麗事ばっかり言えるんだって考えちまうんですよ。まあ、流石に今はそんなこと思ってないですけど……だからって好きかって言われると首を捻るというか。でもね、もしオレが『流星隊』みたいなヒーローと昔会ってたらもっと早くクソみたいな状況から抜け出せていたんじゃないかって――柄にもなく考えちゃうんですよ、南雲くんと喋ってると。
あはは、後悔なんて勿論してないんですけどね？ だって……オレがずっと燻っていたからこそ、おひいさんと出会えたんですから。……まあそんなことは置いといて、これからも筋トレ仲間として南雲くんとは仲良くしていきたいっすね。
