【ニューディの宴】


　やあ、待ってたぞお！　あまりにも待ちくたびれて思わず俺から会いに行くところだった！　ははは、久しぶりに『MaM』の活動ができるのを心待ちにしていたんだ。お祭りの盛り上げ役は当日の誕生日パーティーにするとして……今日はインタビューに誠心誠意答えるぞおおお……☆
　鉄虎さんとよく話すようになったのはＥＳに入ってからだなあ。学院にいる頃はあまり『流星隊』と関わらないようにしていたし……千秋さんは俺に『子どもたち』を接触させたくなかったみたいだからなあ。ああ、別に千秋さんが俺に意地悪した訳じゃないぞお？　俺の行動はどうも他人の自信を奪ってしまうようだから……まだまだこれからの子どもたちに合わせたくないというのは十分理解できる！　まあ、流石に１度も会わないというのは無理な話で何度か会話したことはあったけどその程度だったなあ。
　鉄虎さんは本当に面白い子だと思ってる！　一彩さんのように要領は良くないんだが、時間をかけて必ず習得してくれる。それのどこが面白いのかって？　――そうだなあ、例えば俺が誰かに何かを教えようとすると大抵『着いていけない』と言われてしまうんだが……鉄虎さんは決してそんなことを言わない。何回だって俺に聞いてくるし、習得するまで俺に挑んでくる。そんな人は滅多にいなかったからなあ、俺はとっても嬉しいんだ！　……まあ、あまり調子に乗って教えてると千秋さんと紅郎さんに怒られてしまうからなあ、程々にはしているぞお。
　鉄虎さんは――例えるなら原石のような子だと思っている。磨けば光り輝くし、放っておけば一生ただの石ころ。今もきっと自分の力や……周りの世話焼きな人に磨かれて彼はもっともっと輝くんだろうなあ。勿論俺だってその内の１人だ！　なんたって俺はみんなのママだからなあああ……☆　これからも鉄虎さんが健やかに成長することを願っているぞお！