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南雲先輩ってどんな人ですか?

【スタプロの天然】


 やあ! 君が『プロデューサー』の後輩だね! 僕は天城一彩。夢ノ咲学院アイドル科の3年生だから、僕も君の先輩に当たるのかな? でも学校に通い始めたのは去年の秋頃だから、学校に通ってる期間は君と同じくらいだね。空手部の後輩たちも『先輩』って呼んでくれるけど、いつも不思議な気分になってしまうよ。
 南雲鉄虎部長と初めて会ったのは【MDM】のライブ前だった。あまり穏やかな出会いではなかったね。僕は断頭台に立つような気持ちで臨んでいたし。……けれど部長は許してくれたんだ。主犯は兄さんであって、僕に悪気はなかったのだろうと。目から鱗が落ちる思いだったよ。ずっと兄さんが罪を犯したというのなら、僕もその果まで付き合う覚悟でいたんだ。都会ではそうでもないみたいだけど、僕の故郷では血の繋がっている家族が罪を肩代わりすることも少なくなかったから。だけど部長は僕と兄さんを分けて考えた。そんなことは初めてで――上手く言えないけど、僕はその時から部長をずっと尊敬しているんだ。
 部長は自分に厳しい人でもあるね。奢らないことはリーダーに相応しい姿なのだろうけど……そこまで謙遜しなくていいのにと思うことはあるよ。僕たちが彼の行為を褒めてもすぐ『先輩に比べれば』って返されてしまうんだ。部長は部長、先輩は先輩で良いことをしたならば誰だって等しく讃えられるべきだと僕は思うのだけど……部長にとってはそうでもないみたいだ。兄さんに対しても思う時があるけれど、こちらの思いがきちんと伝わらないと寂しく感じてしまうね。そう思うようになったのは僕の『心』が育ってきた証とも言えるかもしれないけど。
 部長はとても素晴らしい人だ。先程も言ったけど兄さんと同じくらい尊敬している人で。だからこれからも彼の姿を見ながら、自分なりの道を見つけていきたいと思っているよ。誕生日にはまた手合わせがしたいな! 楽しみにしているよ!


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【スタプロの新米】


 こんにちは〜。そんなに畏まらなくていいよォ? おれと君って同い年でしょ? ESってやっぱり年上の人が多いからさ、こはくっち以外の同級生と話せるって聞いて楽しみにしてたんだァ。それに……今回はおれの好きなアイドルについて語れるんでしょ?! 今日のために毎日『流星隊』の復習してたから、全力で頑張るねェ♪
 おれが南雲先輩を知ったのは中学3年生の夏頃だったかなァ。革命が終わって夢ノ咲学院が徐々に勢いを取り戻してきて……それと同時に『流星隊』の名前もちょっとずつ耳にするようになったよ。最初は特撮とアイドルって合うのかなって思ってたけど……『流星隊』は見事にそれを成し遂げてて感動しちゃった! ……って、『流星隊』の話になっちゃったねェ? 南雲先輩の話をしないと! でもその時おれが知ってたのは勿論流星ブラックとしての先輩であって、まさかおれが後輩になるなんて夢にも思ってなかったなァ。
 おれがちょっとずつ落ちこぼれじゃなくなって、ちゃんとアイドルとして活動できるようになってからわかったけど……南雲先輩ってきっと血の滲む様なことを積み重ねてきたんだろうねェ。いや、入学してから南雲先輩の噂は度々聞いてはいたんだけど。実際『ALKALOID』として活動していく内にこんなに大変だったんだなって……。【コメットショウ】で解散しちゃったけど、あんなに大人数の『流星隊N』を率いていたことはアイドル史に刻まれるべきだと思う! そうじゃなくてもおれがずっと覚えておくけど!
 なんだかずっとオタクみたいなこと喋っちゃっててごめんねェ? ……他の人とは違った視点だから新線でいい? それならいいんだけど。おれはねェ、アイドルだけどアイドルが大好き! ステージで輝いているアイドルは最高だよ! えっと、だから……南雲先輩のこととっても尊敬してるし、頑張ってるところを見るとラブ〜いってなっちゃう! これからもずっと応援したいヒーローアイドルです……♪


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【スタプロの未知】


 この度は私のためにこのような場を設けてくださりありがとうございます……。ええ、皆さんが同じことをしているのは重々承知ですが、目立ちたくないという私のためにわざわざこの場を用意していただいたのが大変申し訳なくて……! ここは人気がなくて落ち着きますね。あなたが見つけたのですか? ……なるほど、『流星隊N』のみなさんはここで練習することもあったのですね。通りで忍きゅ――じゃなかった、お頭の気配の名残があると思いました……♪
 大変申し訳ない話なのですが、私は南雲さんに少々警戒されているようなのです……。理由は十分わかっているのですが自分では中々改善し難く……。ああ、だからと言って邪険にされている訳ではありません。南雲さんはとても優しい人で私のような矮小な人間にも声をかけてくださります。この間もファンの人に囲まれて困っている私を助けてくださいました。南雲さんは凄いですね、丁寧かつ迅速に対処されていました。私もできるようになればいいのですが……慣れが大事? ……ふふ、南雲さんも似たようなことを仰っていましたよ。
 『流星隊』の一件に関しましては皆さん大変心を痛めていました。【モーターショウ】では『ALKALOID』と『流星隊N』は共演しましたし、知らない仲ではありませんから。今は後輩の方々を支えるためにお頭たちと共に尽力されているとか。夢ノ咲学院でもその光景をよく見かけます。最近は少しずつ落ち着いてるようですし――いつかお頭の密かな夢が叶えばと思います。……あ、今のことはどうか内密にしておいてくださいぃぃ……!
 私と比べるのが烏滸がましくなるくらい、南雲さんは一生懸命頑張っておられる人です。そのあまりの眩しさに目が焼かれてしまいそうになる時もあるほどです。……その裏にはきっと見せられない暗いところもあるでしょう。それでもステージに堂々と立つ時こそ彼本来の姿であると私は信じているのです。


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【スタプロの奉仕者】


 お疲れ様です。最近はほぼ毎日ESに通っているようですがどうですか? ……なるほど、流石『プロデューサー』が選んだ方となれば一味違いますな。今のあなたに悩みを聞くなど野暮というものですね。……おや、気付いていらっしゃらないのですか? 今のあなたの目は『プロデューサー』が仕事を前にした時と同じくらい輝いていますよ。
 鉄虎さんは事務所の同僚であり、一彩さんの同輩ですな。特にあの2人は仲が良いという印象があります。同じ学校に通い、部活やサークルで共に汗を流しているなら自然な話かもしれませんが。勿論俺自身も彼からは色々刺激されています。以前俺の足があまりよくないと一彩さんから聞いたらしく、足に負担が行きにくくなる動き方などを教えてくれました。自分でも気に掛けてはいるものの、武道家の視点から見ると気付くものもあって新鮮でしたな。
 後は……鉄虎さんはよく後輩たちのために奔走されていますな。他人に尽くし、見返りを求めない姿は神も見ておられることでしょう。一彩さんや藍良さんは彼のことを心配されているようですけど……実のところ俺はさほど心配しておりません。――あのような行いを躊躇いなくできる人が、どれほど強いのか知っていますから。並大抵の覚悟ではあれほど大勢の人々に慕われる人にはなりませんからね。きっと後輩の方々にとっては鉄虎さんこそが『光』そのものなんでしょう。
 鉄虎さんの努力している姿も神は見守っておられます。彼が自分の道を信じ進んでいけば、必ず先には幸福が待っていることでしょう。もし鉄虎さんが道に迷うことがあれば――その時は俺や『ALKALOID』の皆さんで闇の中に隠れた道を照らしましょう。そうすれば時間はかかれど道が開けることを、他ならぬ彼自身が証明してくれたのですから。
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