17話＊店長代理＊


さかのぼること1週間前
お店にスーツを着た怪しい男たちが
店長を訪ねてやってきた…


山下美月:あの人たち、誰なんですかね…


西野七瀬:さぁ？


山下美月:いかにも怪しいですよね…


西野七瀬:うん…
悪い方じゃないと良いんやけど…


山下美月:悪い方？


西野七瀬:立ち退きとか取り立てとか？


山下美月:えー…
ここ潰れたら大変じゃないですか…


西野七瀬:…でも…
なんか楽しそうやね…


山下美月:本当だ！
すごい笑ってる！


店長:西野さん、ちょっと良い？


西野七瀬:私！？

はい…？


店長:今度さ、駅の反対側に
でっかいショッピングセンター出来るの知ってる？


西野七瀬:はい…
あの、空き地だったところ？ですか？


店長:そうそう！
そのプロジェクトの方たち！


西野七瀬:えっ、あ、どうも！


店長:西野さんさ、急なんだけど
そこに入るお店の店長やってくれない？


西野七瀬:えっ！？


店長:ダメかな？
西野さんにしか頼めなくて…

若い子が多く来るからさ
俺みたいなおじさんよりわかるでしょ？


西野七瀬:でも…なんで私なんですか？


店長:純はまだ店長にするには早い気がして…

あいつが一人前になるまで
代理で良いからさ！


西野七瀬:…


店長:俺の嫁さんもサポートするし！


西野七瀬:…ここは…大丈夫ですか…？


店長:ここは大丈夫！
もう落ち着いて来てるし


西野七瀬:…ちょっと考えさせてください…


店長:うん、よろしくね！


西野七瀬:…はい…

(また考えることが増えた…
プロジェクトに参加したら…
完全に純くんと会えなくなる…

みんなが言ってたみたいに…
チャンスなんかな…)


山下美月:七瀬さん、大丈夫ですか？


西野七瀬:美月ちゃーん
ななはもう…どうしたら良いかわからへーん…

(美月に抱きついた…)


山下美月:どうしたんですか！？


西野七瀬:反対側の駅前にショッピングセンター出来るんだって…

そこの店長やらないかって…


山下美月:すごいじゃないですか！

やりましょうよ！


西野七瀬:でも…
純くんと離れ離れになってしまう…


山下美月:…
ずっと会えないわけじゃないですし…
大丈夫ですよ！

美月、森川先輩ずっと見てきましたけど
七瀬さんのことめちゃくちゃ好きですよ！
隠し撮りした写真、毎日見せられます…


西野七瀬:えっ？
隠し撮り？


山下美月:あ、これは内緒ですよ！
口止めされてるんで！笑

信じて待ちましょ！


西野七瀬:美月ちゃん…泣
ありがとう！
なな頑張る！


山下美月:はい！