4話＊一目惚れ＊


西野七瀬
海外のコンテストから帰ってきた私
惜しくもグランプリを逃したけど
銀賞をもらって帰ってきた…

まだこんなんじゃダメや…

日本でもっと腕を磨かなきゃあかん！

ふらっと入ったケーキ屋さん
ショートケーキを頼んだ…

何やこれ！
美味しい！
どこか懐かしい味もする…

店長にいろいろ話を聞いたら
人手が足りないと…
私はここでバイトすることになった…

毎週来る男の子
ケーキを注文しては
メモを取っている

勉強熱心な子がおるなぁ…
私と同じ、パティシエを目指してるんかな？
色んな事が気になっていた…

その男の子が
森川くんだった…)


店長:西野さん…
海外に居たんだよね？

かなり勉強になった？


西野七瀬:なりました！
私にはチョコレートの技術がなかったので
カカオ豆の選定とか一から学んで…

大変やったけど
楽しかったです！


店長:そうなんだ…
やっぱり海外の方が勉強になるよね…


西野七瀬:はい！

…店長…海外行っちゃうんですか…？


店長:俺？
俺は行かないよ！


あの席の子居るだろ？
メモ取ってるやつ…


(店長が森川くんを指をさした)


店長:あいつ、パティシエ目指してるんだけどさ…

なんか、いいアドバイス出来ないかなぁ…って…

小さい頃からこの店のケーキ食ってて…
俺に影響されたらしい…

俺、海外の経験はないからな…
俺が教えたところで…
すご腕のパティシエにはなれないんじゃないかな…って…


西野七瀬:…でも…店長の作ったショートケーキは
グランプリ取れるくらいの美味しさですよ…

私、ここのショートケーキ食べたのが
バイトするきっかけになりましたから！


店長:ありがとう…


西野七瀬:自信持ってください！


店長:だね！
ちょっとあいつの邪魔してくるわ！笑


西野七瀬:邪魔って…笑
邪魔はダメですよ…


(あの子…やっぱりパティシエ目指してるんやな…
小さい頃からここのお店通ってるなんて…
本気なんやね…
ななに出来ることないかな…)