24話＊過去と未来


森川 純:はぁ…

喉乾いたな…
飲み物買ってくるか…


はぁぁぁぁ…
やべぇ…
ため息しかでない…

あっ！
この前の子だ！

(俺に気がつき、引き返そうとした)


ちょいちょいちょい！

なんで逃げる？


？？？:本が集中して読めないなぁ…
って…


森川 純:孤独な俺を助けてよー！


？？？:自分で孤独を選んだんでしょ？

あんな態度取ってたら
誰も来なくなるよ…


森川 純:だってさ…
申し訳ないじゃん…
覚えてないとか…

話してくれてても
全然思い出せねぇし…


？？？:一応、気使えるんだね…


森川 純:気ぐらい使えるよっ！


？？？:私にはお構いなしで話しかけてくるのに？


森川 純:うっ…
そう冷たいこと言うなよ…

そういえばさ
名前教えてよ！


？？？:なんで？


森川 純:なんでも！

俺は、森川 純！
よろしく！


齋藤飛鳥:齋藤飛鳥


森川 純:飛鳥ちゃんね！
よろしく！


齋藤飛鳥:ん！


森川 純:飛鳥ちゃんならどうする？
記憶喪失になったら


齋藤飛鳥:んー…

私は純が羨ましいよ…
過去を振り返りたくないタイプだから…

忘れられたらどんなに楽か…


森川 純:なんで過去を振り返らないの？


齋藤飛鳥:過去の自分が嫌いなだけ


森川 純:ふーん…


齋藤飛鳥:生きてるのは今で…
必要なのは未来の自分


森川 純:なるほどね…


齋藤飛鳥:どんな大切な思い出か知らないけど…
それを超える思い出なんて
これからいくらでも作れると思うけど…


森川 純:たしかに…

割とまともなこと言うんだね！


齋藤飛鳥:はっ？


森川 純:ごめん…

しっかりしてるなぁって思って…笑


齋藤飛鳥:純は意外としっかりしてないんだね！笑


森川 純:おーい！笑


齋藤飛鳥:あははははは