出会い編
名前、変えます?
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スグルが光を拾い、時が経ち…
「それでは!光の15歳の誕生を祝し!牛丼愛好会の神聖なる活動を初める!」
「ハーイ!」
「光ちゃんオメデトー!」
パチパチと歓迎の声も上がる。
「ありがとう!」
光は15歳になった。
その祝いも兼ねて、行きつけの牛丼愛好会にて友と共に今日も牛丼を食べ、口の周りを綺麗にした後は…タッグマッチプロレスをするのがお決まりだ。
牛丼好きの同胞に技を掛け、テーブルをリングのロープに見立てる。
女の子で参加出来ない光は実況役として盛り上げる。
「スグル兄の飛び蹴りが決まったー!これは痛い!」
「わっはっはっ!どんなもんじゃーい!」
二人にとって、いつもの日常、いつもの光景である。
そう、いつもの日常だった。
外で円盤がドーンと大きな着地音を立てて現れ、周りは大騒ぎ。
「スグルお兄ちゃん!外にUFOが落ちてきたよ!」
「何!?これは凄い…ホンモノだ!」
騒ぎを聞いて、スグルと光も外に出ると円盤から放たれた光と共に、小さな人影が降りてきた。
「王子さま!」
眼鏡を掛け、額に「にく」と書かれている少年はスグルを見てそう呼ぶ。
「エエ!?だれが?」
「だれが?だれが?」
だが信じられないようで誰もが辺りや人を見渡す。
「あ…貴方ですよ」
困惑しながらも少年はスグルを名指す。
だが信じていないスグルは大笑い。
「わはははは!私は王子などではなーーい!牛丼愛好会の会長だ!!」
「そして私は副会長!」
「ぼくは平部員!」
「牛丼一筋 300年〜♪はやいの うまいの やっすいの〜♪」
陽気に歌い出し、仲間とふざけ合う姿に少年は頭を抱えてよろける。
「うう、なんということだ…」
「大丈夫?」
よろける体を光は優しく支える。
「あ、ありがとうございます。貴女は…」
「私?私はスグル兄の妹の光っていうんだ!」
「エエッ!い、妹!?」
「そうだよ!」
「し、しかしキン肉大王様から妹君…ご息女がいるという話は聞いていません!」
「うん、だって私とスグルお兄ちゃんは血は繋がってないんだもん。」
「え?」
「私も捨てられていたのをスグルお兄ちゃんに拾われたんだ。」
平然と答える光に、少年…ミートは呆気を取られたのだった。
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「あの時は、本当に驚きましたよ。」
ミートとの出会いから少し経ち、共に暮らすようになったスグルと光とミート。
彼らと食事を囲み、スグルと光との出会いを思い返していた。
「スグル兄がブタと間違われて捨てられたって聞いて、お腹抱えて笑っちゃったよ!」
「何度も言うでない!ブタに敗れたのを思い出す度に腹が立って仕方ないわい!ミートおかわり!」
「私もおかわり!」
「ほんと、似た者同士の兄妹に育ちましたね。」
二人の茶碗にご飯を注ぎ、渡すと口の周りに米粒を付けながら食べるのを見てミートは呆れながらも微笑ましく見ていたのでした。
end
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