澪→レイ
私のモノ(李牧)
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「うぅ⋯飲みすぎました」
昨日はあれから席に戻り、自分の本心を隠すためにお酒をかなり煽ったので二日酔いだ
馬車の揺れが気持ち悪さを一層強くする
「私が止めたのにも関わらず、かなり飲んでましたからね。あなたがそんなに酒癖が悪かったなんて知らなかったです」
ははは、と笑う李牧様に癒されながらも、酒癖悪いという話は否定しといた
「私も、やけ酒すれば良かったですね」
「えっ?どうしたんですか?」
何かあったのかな⋯?
「覚えてないのですか?飛信隊の信に絡まれた時、あなたに気持ちを伝えたつもりなのですが」
そう言いこちらを見やる
「⋯え!?」
え、いつ!?李牧様が私に!?いつ!?
私は二日酔いで重い頭を精一杯回転させる
「⋯⋯⋯!もしかして、澪は私の女、発言ですか!?」
「正解」
照れたように笑う李牧様
「あれはその場を収めようとするために言ったのかと思ってました⋯」
「大真面目だったんですが、さすがの澪でも伝わりませんでしたね」
「いやいや!誰でも伝わりませんよ!」
「私はあなたと出会った時から、あなたに惹かれてました。ですがこの李牧、国の事ばかり考えてきたもので色や恋などはなかなか手がつけられずでしたので。いいえ、手をつけたいと思う女性に出会えなかった、と言った方が正しいでしょう」
だからあなたに出会って、気を揉みました。あなたには傅抵のような歳も近く活き活きとした方がお似合いだと勝手に思ってました。趙の宰相と言えどあなたの心は読めませんでしたね。と李牧様は照れくさそうに、それでいて少し困ったように笑う
「⋯そうだったのですね。すれ違い、ですね」
私は私で、李牧様のようなお方が私のような軍師のひよっこ且つ、万が一戦闘になれば自分の身一つ守れぬ足でまといのひ弱な人間なんて好きになってなんかくれない、夢のまた夢で憧れで終わらせようとしてた
きっと、強くて堂々と生きてるカイネみたいな子を好きになるんだろうな、なんて思ってた
「万が一の時⋯李牧様を助けられぬような私でも想っていただけるんですか⋯?」
「何言ってるんですか?澪がいる限り万が一なんてありません。私が澪を死んでも守ります」
「ふふ、死んだら守れませんよ。それに李牧様、秦に行く前と言ってる事真逆です。」
だから絶対に死なないでくださいと言う私に李牧様は、互いの気持ちが重なった以上、万が一は起こさせませんと、私を優しく抱き寄せる
「もう具合は良くなりましたか?」
「あ、そういえばすっかり二日酔いの事を忘れてました」
しかしそう言われれば思い出したかのように気分が悪くなるが最初ほどではなくなった
「あなたのおかげで、私は生きていられます。それに澪は私を守れないなんてことはありません。また私が戦に出る時は、あなたの軍略で私を守ってください」
と言い李牧様は私の頭を優しく撫でてくれる
「⋯はい!必ずお守りしてみせます!」
「楽しみにしていますよ、澪」
そっと私に口付けてくれる李牧様に、私も応える
必ずあなたのことを守ってみせます
なのであなたの背中をたくさん見せてください
愛しい李牧様
fin.