澪→レイ
高揚感(昌平君)*暴力,死,狂愛,多少のR-15含みます
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加冠の儀が終わり、昌文君と共に咸陽へ赴く
久方ぶりの生の戦場故か、敵兵を薙ぎ倒していくほどに予想以上の高揚感が積もってゆく
―――――――
咸陽を守り切り、大王派は勝利を納めた。
その後すぐに俺はある家の前に着くと、心の臓が大きく膨らんだり縮んだりを繰り返してる感覚を何度か感じた後、足で勢いよく扉を開けた先に居た目的の人物を見やる。
奴の目には俺の顔がどのように映っていたのだろうか
鬼神だろうか、鬼獣だろうか、鬼鳥だろうか
だが、知ったことでは無い
「き、貴様は誰だ!!その様子だと助けに来た者ではないな!?」
「誰がお前なぞ助ける」
怯えている男を他所に、当たりを見渡す
「澪…澪は何処に居る?」
「澪…?何故かようなことを聞く!」
煩い男だ
一歩一歩男に近づき、お互いが触れられる距離に縮まったところまで来て、俺より背の低いそいつを見下ろすと、ひぃっと粗末な声があがる
「もう一度聞くが、澪はどこいった?」
「あ、あいつなら短刀持って外に出て行ってそれからは知らぬ!!」
この男のことだ
さしずめ澪に外へ出て自分の為に囮にでもなれと言ったのであろう
熟(つくづく)下衆な野郎だと思考を巡らせていたら無意識に、ふっ、と鼻から笑いが出る
「な、なんだ貴様はっ!!」
「お前のような生きる価値のない下衆な愚弄者を見てると心底虫唾が走る。澪がお前と同じ空気を吸うのも苛立つほどにだ」
「な、なななにぃ!?貴様こそ澪のなんなんだ!あぁ!?…ははっ、貴様よもや澪の好いてる男ではなかろうな?私にはわかる、誤魔化せぬぞぉ?貴様も澪を好いている、そうなんだろう??そうでないなら秦国の甲冑を着た貴様はなんだというのだ。」
「…お前の敵だ」
してやったりの顔で此奴は言う。無論、俺の澪への気持ちは間違いではないが、だからなんだ?
そもそも澪と俺は幼少期からの付き合いだ。そしてお互いの初恋の相手でもある。
長い月日が流れたせいか思春期に近付くにつれ、とうとうお互いが気持ちを伝えることはなかった。
そして澪は親の意向でこの下衆野郎に娶られた
「敵?はぁーっはっは!!!自分の言ってる事がわかっておるのか?…んう?待てよ…?き、貴様は…!」
王宮に出入りを頻繁にしている俺の事を王族のこやつが知らぬわけが無いが、甲冑姿の為か、ましてや薄暗いこの現状では今の今まで気づかなかったのであろう。
「軍、総司令の昌平君が、何ゆえ!貴様、ただで済むと思うなよ?」
「お前なぞ畏るるに足らぬ」
「…まぁよい、ならば"敵"の私がお前に一つ教えてやろう。なぜ澪が貴様の事が好いてるとわかったかってことをな。」
「…っ」
「気になるであろう?気になるであろうなぁ…毎晩泣いても喚いても手足の自由を奪って澪を抱き潰していたらある日気づいたんだよ。もう幾度となく気を遣りすぎたせいか、その頃になると意識も朦朧としてる中、消え入りそうなほど掠れた声で壊れた人形のように繰り返し名前を呼ぶようになったんだよ、そうだ、貴様の名だ、昌平君―――――――」
―――――――
「っ…はぁっ、はぁっ、はぁっ―――」
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