澪→レイ
他の誰かと笑わないで
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「んっ…もう、朝か…」
「はぁ〜…」
デジャブのような毎日
溜息から始まる私の1日
だけど今日は、昨日あんな事があったせいか
ため息の重みが違う
「ゔ〜…王騎様と顔合わせづらいなぁ…」
でもこのままこうしてる訳にも行かず、結局いつもの、いわゆるルーティンってやつをやって行く
作業をするため書庫に足を進めてる途中、向こう側から王騎様が歩いて来るのが見えた
まさか、顔を背けて気づかなかった振りなんて無礼極まりないことなど出来ず
「…王騎様、おはようございます」
と笑顔を貼り付けたように微笑む
「ンフフフ、おはようございます、澪朝早くから、どうしたのですかァ?」
「少しばかり調べ物を…」
「それはそれは感心ですねェ、たまに息抜きも大切ですよォ、ココココ」
昨日のことなんか無かったような態度で話す王騎に
私は気まずさがそこまで感じられず少しの安心と
それでいて私の振り絞った勇気は王騎様にとってなんの意味もなさなかったんだなって
私への気持ちの答えを聞いたような気になってしまい
また胸がキュッとなった
「お、お心遣いありがたく思います、それではこれで…」
そう言いまだ何か話したそうな王騎様を気にせず拱手し小さく頭を下げてからその場を離れる
それからというもの私は王騎様と必要以上顔を合わせないよう過ごしたり、二人にはならない状況を作ったりなどした
なぜなら相変わらずあの二人は仲睦まじく
さらには、幼き頃の摎様がお城を100個取ったら王騎様の妻になると言う約束があるなんて噂が城内に回っていたからだ
本人たちは否定もせず肯定もせず、そんな噂なんか気にしていないようだったことに対し
私はあの二人が、当たり前のことを今更何を騒いでるんだっていうようにも捉えてしまって
私の恋心は心の奥底に、もう出てこないようにしまうことにした
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