主≠監。
betray the tongueⅢ
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「なあ……お前がいま望むこと。言ってみろ……ほら」
「トレイ……」
「どうされたいんだっけ。えっちな名無し?」
トレイにとっては、名無しが素直にソファの上に居続けていることも想定の内だった。
理由はそのまま、ただ純粋に名無しが素直だったからだ。
優しいがゆえの、だから彼女は”偶然”を盾にされれば、たった一言が言えなかった。
相手を拒む言葉……たとえジェイドを突き放しても、巧みに絆されてしまうことを。
伸ばされた腕に絡め取られてしまうことを。
「………」
自分を想ってつかれた嘘に、ショックを覚えなかったわけじゃない。
名無しにそうまでさせるジェイドを憎らしく感じて、吐き出しようのない感情をいまこの瞬間、トレイは名無しに違う形で愛情として浴びせていた。
「はやくほどいて……ほしい……これ。トレイに触れ……トレイとはやくしたい……っ、だから抱い……」
「それだけか?ユニーク魔法は?」
「ッ……あれは……だめ…、だって使ったらトレイの身体が……また……」
「へえ。お気遣いどうも……フッ。……本音は?」
「!」
唇が触れた名無しの目元も、頬も、あまりにも熱かった。
それは彼女自身も自覚しているだろう。
早く抱かれたい……そう一心に思っていることなど、顔を見れば一瞬で見抜けたことだ。
トレイは名無しに意地悪くすることで自らの気持ちを整理していることを自覚しつつ、それでも加虐めいた言動はまだ終わらせなかった。
焦れて焦れて、他の何も考えられなくなるまでおかしくなればいい。
大切な人に対してそう思うことでしか、今はまだ正気を保てなかった。
「まあ……魔力もストック出来ずじまい、供給がまだフルじゃない今の俺には、一人増やすことぐらいしか無理だろうけどな……ただ本音が聞きたいんだよ、名無し。ほら」
「ッ……どう言……伝わ……」
「?」
「本音なんて……だって全部本音なのに……っ、だから……魔法だって使って欲しいし、トレイだけにだって、めちゃくちゃに……されたい……」
「………」
淫らな格好でショーツを湿らせ、手の自由を奪われていた名無しは目元をうるうるとさせながらトレイに懇願し続ける。
動画の中の女性が心底羨ましかった。
心地のよい温度を持つ舌が身体を這いずり回り、ベッドの上で合意のうえ複数の男に犯されてゆく。
反動形成で声を荒らげる様子は自らも欲した光景だった。
ただ、それはいつになっても構わないと思ったのは、ただ純粋にトレイに抱かれたいと思ったのが一番の優先していたものだったからだ。
トレイにどう誘導されても、自身の持つ本音をすべて打ち明ければ緩いタッセルも解かれ、この身をベッドへと運んでくれるかもしれないと望みをかける。
広げられたままの足は股間が震え、短い吐息で発情し続ける……。
が、結局その場では、名無しの身体はソファから浮かされることはなかった。