主≠監。
betray the tongueⅢ
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「?!や……」
「っと……。分かるだろ?フッ……また激しく突くぞ。お前がずっとずっとお待ちかねだった……ん、……此処で」
「トレイ、……!!ひ…ィ、挿っ……んぅ、ッ……――」
「ン……ちゅる……ちゅ、チュ。ほんと……イッたばかりのお前のナカきもちいいな……ねっとりして最高だ。……今日は絶対逃がさない」
「……ッ…」
「ずーっとずーっと待ってたんだろう?いつもみたいに俺にされたいコトが沢山……フフ。何もされないまま突っ込まれただけでイッてイかされて……。辛かった?」
待ち焦がれた場所に寝かされたのに、胸がどきどきとして、どうしてか緊張感さえ走った気がした。
ただそこで一緒に横になって、赴くままに触れ合って、抱き合いたい……。
漸く求める理想の一歩手前に来たはずが、名無しは瞬く間に組み伏せられ、とろけるようなキスをされてすっかり脱力していた。
抵抗する力はなかったわけじゃない。
けれどそこで見上げたトレイの霞みがかった黒い表情に、それだけで身体の内側をも刺激されているように感じて、名無しは一瞬で再度の挿入をゆるした。
「…まって……」
甘い囁き。
ローブを完全に脱ぎ捨てて、静かに眼鏡を外す。
ヘッドボードにそれを置くトレイの色気立った仕草に、彼のこれから自分にしようとしていることのすべてを感じ取ってしまえば、名無しは焦がれた想いと裏腹に腰を引いた。
「ッ……あ…ぁ……待…」
「また赤くなって、はは……その表情。理解っちゃったってカオだな。……なぁ、嬉しいからってそんなにまた締めつけるなよ……キツくて俺もつい喘ぎそうになるだろう?……それとも聞きたいか?」
「…トレ……イ……ッ……ん、んぅ…!ちゅ……」
――甘い雰囲気が漂えばハグが始まって、場所をかえればいくらでもキスをした。
最終的にベッドでひとつになる流れに乗れば、一緒に昇りつめるまでに織りなす、その過程も大好きだった。
ただひとつになるだけじゃない。
ひとつになるために交わすまでの、交わしてからの愛撫が本当に大好きで、それは名無しにとっては必要不可欠なことだった。
「――……ッ……」
必要不可欠だと感じていたのは事実だし、求めたのも自分自身だ。
欲しい時に与えられず、そのまま別の形で高みを見させられたことに一瞬でも不満を募らせたこれは罰だろうか。
既に絶頂を味わわされた後だから……なんて、そんな単純な理由じゃない。
その上でこれからまだ先があることを知って、それが自分の好んでいたこととあらば、正気でいる自信が名無しにはなかった。
「ちゅ、ん……チュ…。まだまだたっぷりきもちよくしてやる……お前の外側も、ナカも、全身……。だからいっぱい感じて?俺だけの名無し――」
恥ずかしいところなんてもうすべてさらけ出していたけれど、そんなつもりでいてもまだ怖かった。
これ以上また暴かれて、トレイのもとで今からまた淫らに狂うであろう姿を見下ろす彼の目に、自分はどう映るだろうか……。
名無しは繋がった下半身は腰を引きながら、けれど近付いたトレイの唇から伸ばされた舌を、開口して静かに受け入れた。
それが結局大好きだからだ……絡み合う粘膜の接触に卑猥な水音が鳴り、密やかに聞こえるシーツの摩擦が、まぶたの裏に渇望するセックスを連想させてくれる。
思考と、言葉と、身体の動きすべてがでたらめな方向に進む……。
そんな彼女の性癖も、望みも、当然のように知るトレイは悪逆顰めた笑みを浮かべて名無しを抱いた。
華奢な背部でもたついていた細い両腕は漸く解放され、今度は自らその手を押さえつけると、身体と同様にいやらしく五指は絡み合っていた――。
betray the tongueⅢ
20220312UP.
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