主≠監。
Pesche
Please input the ur name.
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
――髪を撫でられて、とびきりに甘やかされるとつい勘違いしてしまうのは、名無しの短所か……はたまたその逆か。
「よしよしされるの、きもちいい?名無し」
「…っ……ん、落ち着く……し、なんだか癒される……よ……?ハァ…んー……」
半信半疑で身を任せ、いちゃいちゃと学生らしく、ベッドの上でまさぐり合うことだけで済めば、のちに悲鳴など上がらない。
ましてや湿っぽさを含んだ嬌声など……名無しだって、心の何処かでは分かっていた筈だった。
自身を慰めてくれているフロイドのその方法が、ただ頭を撫でることひとつに留まるわけがないということを。
「――ん……髪さらさらだね、チョーきれい。……ねーえ、他も撫でていいよね?」
「?え……、ッ……んん…!!」
勿論、最初はキス止まりだった。
その内容が軽かろうが重かろうが、フロイドにとっての主軸は、名無しの頭を撫でることだけだったのだから。
けれどそれだけで終われるほど出来た生き物ではないし、狙っていなくても腹の内側を擽られるような声音を名無しが漏らせば、フロイドがそれを糧に興奮するのは必至だった。
「フロイド……?」
「さっきの食ってたらさ、コッチの桃にもかぶりつきたくなっちゃった」
「?!も……ッ…何言……、っ……」
「白くてまるくてさ、むちむちしててカッワイイの。……チュ」
「ッ……」
明らかに喉を絞り、甘くはない声を名無しに聞かせてみせる。
耳元で自分がその気でいることを匂わせて、うとうとと微睡む彼女の目を覚まさせることに感じる申し訳なさも度が知れていた。
フロイドは名無しをうつ伏せに体勢を改めさせると、僅かに翻っていたスカートの裾を指先で弾き、彼女の足を露出させた。
名無しが慌てたのは、それが下半身の殆どを表していたからだ。
驚愕と共に起き上がろうとすると阻まれて、名無しはフロイドのベッドをつま先で空蹴りするだけに終わった。
そしてその直後、彼の顔が肌に近付いた感触も走る。
粘膜が触れたのはフロイドの唇と舌、その場所は名無しの臀部をねっとりと這い回っていた。
「ふ、ろ……ッ、あ……」
「んー……んむ…。はは……ほらー、下着ちょーっとずらすだけでさ、かぶりつきやすいのな」
「な……ッ…」
長身のフロイドが上半身を折り、寝そべる名無しの臀部に顔を埋める光景は、傍から見れば異形にも思えただろう。
うつ伏せになっても形の崩れずにいたその部位を余すことなく、誰にどう思われようと狙いを定め、まっすぐに愛撫をばら撒く。
気まぐれなれど、好いた言動に対して一度スイッチが入れば、暫くは止まらないのが彼でもあった。
「あ……ァ…」
「んぅ……ちゅ、……ちぅ」
名無しは脳裏で状況を整理していた。
本当はそんな余裕もないけれど、思い返すことで冷静さが手元に欲しかったのだ。
きっとこうなったのは自身の元気のなさ、その原因をフロイドに問われ、素直に答えてしまった所為。
どうせごまかしたって嘘はばれるし、つける度胸もなかったのだからそれはもうよかった。
「フロ……イド……」
少し前まではただ桃を食べ、いやらしさの薄いスキンシップをとり合っただけ。
だから慰めの意で頭を撫でられれば、それで一旦は終わると思っていてもおかしくはないだろう。
そのとき名無しが脳裏に浮かべた不安は、決して後ろ向きなものではなかった。
けれどフロイドの性格を考えたとき、彼の持つ性癖が暴走するかもしれないということをもっと考えておくべきだった。
フェチズムに侵され、駆られ、本能のままに火が点けば、終点までフロイドは止まらないのだから……。
「なに?上も舐めて欲しい?」
「ッ……」
名無しの脳裏での予想は当たり前のように的中し、フロイドの言葉がすべてを物語る。
性的に誘惑され、徹底的に攻められる。
そんな未来しか描けず、名無しは喉を鳴らし、尻を主とした全身に滑るフロイドの舌に、既に下着の内側をじわりと濡らしていた。