主≠監。
Pesche
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今日もよく晴れていた。
空は雲ひとつない青色が広がっていて、燦々と照る太陽はまさに、その字の如く大きく存在した。
おかげで日中、体育の授業がバッティングしていたクラスの者は皆、さすがに堪えていた様子だった。
特に気温の高い時間にその授業が重なっていたのが、フロイドの居る二年D組である――。
「あ~~…だるー……一時間も残業しちゃったよ。今日は早くあがるっつってんのにさァ?相変わらず人遣い荒いよね~アズールはーー」
「おやおや……フロイドが悪いのは当然でしょう。今日のご予約分として置いていた、デザートに使う炭酸水を勝手に飲んだんですから」
「んーー……だってシュワシュワしたもの飲みたかったんだよねー……今日も暑かったしさ~」
「はぁ……いいですよ、ちゃんとお遣いが出来たんです、もうあがってください?……彼女、お待ちなんでしょう?」
「!」
日中、紫外線を多く浴びた所為だろうか。
その日のフロイドはどこか呆けた表情を零しており、度々眉間に皺を寄せていた。
軽く頭痛と、おそらくは目の奥も少々痛むのだろう。
そんなフロイドを本来ならばそれなりに気遣ってやりたい……けれど、小忙しい時間帯に肝心の商品に手を出した彼を労えるほど、ジェイドもアズールも優しくはなかった。
「じゃあオレ先に帰るけどー……ねージェイド。なんでそんな炭酸水ごときでアズールはあんなにカンカンになってたわけ?」
「……はぁ。昨日の朝礼で話していたでしょう?予約限定でお受けしているメニューに使うと」
「……あーーー!フルーツポンチだっけ?けどフルーツ突っ込んで炭酸水流すだけのデザートなんてさァ……わざわざ予約限定にする必要ある?」
――フロイドが日中暑さにやられた反動で頂戴していたのは、ラウンジで客に提供するデザートに使う炭酸水だった。
メニューは彼らが口にしたままのそれだ。
原価率や利益を考えたとき、日常的に出すには無駄があるとはアズールの意見である。
まあ、時々物好きな生徒が注文するだけとなれば、フロイドがそのメニューを失念していてもおかしな話ではなかったのだけれど、それでも手を付ければ責任は取らされて当然だった。
フロイドは急ぎ足でサムの元へと買い出しに行き、結局そこでも喉を渇かしていたのだ。
「足の早い数種類のフルーツ。それにわざわざ丸くしたものを、何十個も成形して……利益はありますが、非効率的な作業を通常メニューに加えるようなアズールではないでしょう」
「んーまあそれもそ……!!あーー!」
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