主≠監。
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「――ぁ……ジェイ…ろ……、あ……!!あ……」
「きもちよかったですね……ずっとずっと、クリきもちいいって……貴方は本当に大好きですね、僕とのセックスが」
「っ………」
ちょうど髪が乱れていたのだけれど、それは彼女にとっては吉と思えたことだった。
真っ赤になったとろけ顔を、少しでもぼかすことができたからというのが大きいだろう。
もっとも、どんなに淫らに果てようとも、ジェイドもフェイクもそんな名無しを一切茶化そうとはしなかった。
ただただ甘く囁き、汗ばんだ身体に優しく触れるだけ……。
ジェイドは繋がったまま律動を止め、フェイクは陰核から顔を離し、名無しの髪を指先にとると、そっとその乱れを戻していた。
三度目の果てを見せたあと、流石に行為を継続させることからは遠退きつつあったのだ。
「ジェイド……、……?!あ……」
勿論、遠退きつつ……は、ほんの少しのあいだという定義だったのだけれど――。
時間にすれば、それはジェイドが体位を変えるまでの、ほんの数十秒のことだった。
「?!……っ…」
「フフ……自分ばかり達きすぎて、それで終わり……だなんて、まさか思ってませんよね?」
「あ……」
「今度は上から……ね。今度は僕も……ン…、突きますよ?激しく激しく……貴方が壊れそうになるくらい……――……好きですよ、名無し…――」
「……ッ――!!……ッ」
そのとき、何処となくジェイドの刺さる眼差しが、合った視線が、いつものそれとは違うように思えたのはどうしてだろうか。
名無しが自らこたえを導けるはずもなく、ジェイド自身に問えるはずもなく、一考しているあいだに走るのは、身体への衝撃だ。
律動の止んでいた数十秒、長らく向き合っていた天井とさよならをしたかと思えば、暫くぶりにベッドに背を預ける。
名無しは正常位を強いられながらジェイドに覆い被さられると、ふいに見つめ合った彼の目に、まろやかな愛情のようなものを一瞬感じていた。
同時に、それが気のせいであれと感じたのは言うまでもないことだ……。
「あ……ア…ッ……待っ…!ジェイド……――」
「ハァ……ん、……フフ……またひどく窄まって……すごい締め付けだ…」
「ッ……ひ、ぁ……」
「待っていたんですか……?激しくされるのを……こうして向き合って、ひとつになって僕と愛し合うのを」
「ちが……、…!!あ、ァ……だめ、……さっきイッて……だからまだ激しいのは……、んあ……」
軋むベッドのその擬音さえ、最初に押し倒された時とはどこか雰囲気が違っていた。
ただの無機質さに、憂いを含んだ生々しい何かを感じる。
そんな折、名無しがジェイドに組み敷かれて突かれる様子は、隣に座し改めたフェイクの視界にも入っていた。
けれど当の本人はそこに加わる気が無かったのか、小さく微笑んで身悶える名無しを見つめるだけだった。
犯されるさなか、彼がこの場で加わろうとしない空気を感じ、名無しは薄らと脳裏に疑問符を浮かべる。
そこに気を取られていては一寸先の未来だって思いやられる……。
そうと分かっていても、気にならないといえば、それは明らかに嘘になった。
「………可愛い可愛い名無し?この先も……僕に溺れてくださいね?」
そして、名無しの気がかりは程なくして明らかなものとなり、その疑問には目に見えるこたえとして添えられた。
激しく自分を突くジェイドの律動。
他人の魔法を、普通とは違うこと……よりにもよってセックスという行為のために使いこなしてみせ、その結果突然終わりが来ても、それは決しておかしなことではなかった。
「ん……え…、……ジェイ…?」
自分を抱くジェイドを見ると、彼は汗を滲ませながら名無しが察したことを察し、口角を一度にじり上げていた。
それと同時、横たわる名無しの頬を撫で、彼女の潤む唇をなぞるのはフェイクが仕掛けていたことだ。
フェイクは確かだった自身の存在が薄らぎ、いよいよ退場する時間が来てしまったのだということを表情で名無しに読ませ、微量の名残惜しさを顰めた眉尻で表していた。