主≠監。
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「フフ……頭の中、もうとろとろになりましたか?まあ……聞くまでもないことは見ればわかりますが……。声も沢山漏らして……ちゅ」
「ジェイ…ド……あ…」
「ん……チュ。……これでも、まだ嫌ですか?今やめたら辛いですよね……名無し。……セックス、したくてしたくてたまらなくなっていましたものね」
「ッ……だ、め……、だって……わたし…ト……」
「大丈夫ですよ……ね、僕と気持ちよくなることだけを考えて……ああ、それとも……」
「……っ…あ……」
「フッ……トレイさんに悪いとお思いなら、もう遅いでしょう……?だって……先にキスで僕を誘ったのは、貴方ですよ?名無し」
――名無しは自分がジェイドにキスをして、彼を押し倒し、行為をねだったことを強く後悔していた。
当然だ……むしろ悔いていない方がいまは問題になるところだろう。
立場を弁えて、自分はもうトレイの彼女であるという自負を抱えても、それでもジェイドの誘いに乗らない選択肢を掴めなかった。
こんなこと、ただの性にだらしのない淫蕩な女であることを認めているようなものだ……辛くない筈がない。
が、そんな自分を否定しない存在が目の前に居て、その存在に今いちばん望んでいるものを浴びせられようとしている……その状況が名無しには酷だった。
「ちが……!ひ…ぁ……、っ……」
何度分岐を正そうとしても、そこにはジェイドしか居ない。
いま欲しいと思ったものすべてを、トレイという理想の相手に与えられない屈辱。
もう会わない、交わらない……そう決めた筈の、ジェイドという忌避にも等しい相手に降らされる恥辱。
名無しの情緒が乱れるのは既に必至だったし、それでもジェイドは揺るがない。
容赦なく心の隙を突き続けては耳を食み、吐息をふきかけながら彼が抉じ開けるのは、名無しの性欲に直結した、最後の扉だ……――。
「フッ……違う?まさか…」
「、…ちがう……ちがう……っ…、ジェイド……が……さっき…」
「貴方を誑かした……とでも?それでも、僕の唇を塞いだのは、紛れもない貴方です」
「っ……」
「此処に僕を押し倒したのも、いやらしく舌を伸ばしてきたのも。長くとろけるような甘いキスだって……すべて。僕は本屋で交わした約束を、忠実に守っていたんですがね……フフ」
「ジェイド……、ッあ……ん、ぁ…!!ぃ…や……舐……」
「……もういいでしょう?僕ももう――……抱かせてください、名無し」
「ッ……ん、ア……――」
ベッドの上で体勢を組み変えられ、両サイドから二人のジェイドに逃げ道を塞がれていた名無しは、まだ残っていた抵抗心をせめて前面に押し出してみせた。
キスをした余韻から唇が唾液で濡れ、ほのかに懐かしいと思ったジェイドの匂いを感じても、それ以上は求めてはいけないのだととにかく必死に言い聞かせながら……。
勿論、モニタに映っていた画の影響も相まって、ローブの中の身体は既に熱く、その内側だって夥しく潤滑は溢れている。
たとえそうやって皮肉に見舞われた、憂いを帯びた身体の変化を悟られていたとしても、ただ黙ってその身を二人に委ねることは絶対に許されなかった。
すべては、トレイを想うがゆえに。
まあ、どう反芻しようと何度思い直そうと、先に折れてしまったのは他ならぬ名無しだったけれど――。
「や……あ…!……ィ……、ド……ッ」
やがてトレイへの気持ちを懐に残す名無しを見下ろしながら、ジェイドもらしくなく、自身の痺れが切れかけていることを着実に感じていた。
名無しを説き伏せ、彼女自らが動くそのときまでは多少の時間を要すかもしれない。
その覚悟はあったし、余裕だって併せ持っていたつもりだった。
が、視線と、ジェイドが名無しに伸ばした舌先には、既に大いなる熱情が込められている。
頭のなかがとろけるような甘い甘い口吸いを経て、熟れに熟れて目の前の男を渇望する……。
全身を火照らせる名無しの姿を前に、ジェイドもただただ、彼女とひとつになりたい欲求を高めていた。
「ふふ……」
見つめ合って、”抱く”と改めて一言囁けば、その瞬間名無しの目が煌めいたことも確かに捉える。
当然、それを見逃すことのなかったジェイドは内心笑わずにはいられず、下半身の昂ぶりを昇華したい衝動に駆られていた。