主≠監。
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『今年は委員に選ばれているので、自由な時間が作れるか分からないのが残念です』
ひと月前、家に遊びに来てくれたジェイドにベッドの中でそう言われても、堂々と学園に出入りできるときに遊びに行かない理由が名無しにはなかった。
「……作れるか分かんないとか……無理にでも作るのがジェイドでしょ…?」
「ふふふ……バレていましたか?やはり」
「バレるっていうか、……!んん……」
「ちゅ。……作るに決まってるじゃないですか……貴方のためになら……当然です」
「ッ……ありがと………」
仮装もして、ゲストをおどろかしたり、もてなしたり。
いつもの仕事に加えやることも山積みだった。
それでもジェイドが名無しのために時間を作るのは、逆に作らない方がおかしなことだろう。
「ん……ン…」
「…ん……、まあ…時間は作ったのですが、生憎ゆとりがないんです……そこは僕にもどうすることもできず……アズールも五月蠅いですからね、ふふ」
「っ……平気…それに二人きりになれる場所なんて、こういうイベントの時は探すのも大変だろうし……」
「ええ……まあ、折角のイベントなので、趣向を変えて新鮮に感じる場所も良いなと思いはしたのですが……結局僕の部屋ですみません」
「そんな……っ、いつもどおりで私は嬉しいよ……っ…、その……三十分しか無理って言う割には、ジェイドが…その気でいるのがちょっとこわい、けど……」
「フフ」
イベントに託けて、雰囲気の良いそういう場所を探したかったのはジェイドの純粋でいて素直な気持ちだ。
が、人の多い学内で穴場を見つけるのは流石に容易ではなく、ならばいっそ固定観念を棄て、シンプルに自室を選ぶあたりもまた実にジェイドらしい。
彼も、そして名無しの目的も今はひとつだった。
こんな日くらいは……。
「あ……ジェイド…」
「時間がないと、焦ってしまいますよね……ふふふ。……今日は……少し強引に抱きますよ」
「?ご……――!!あ……」
「ッ…――……おやおや、……もうこんなに?」
「…ッ…あ……ァ……」
ジェイドはいつだってしつこいし、くどいし、何度もういいと叫んでも、その手と口の動きを止めてはくれなかった。
丁寧が過ぎるほど甘くて優しい愛撫は、名無しの身も心も、その都度解きほぐしては溺れさせにくる。
だから今、忙しないイベント当日は夕暮れ時、ジェイドが名無しを違う意味でクイックに溺れさせようとしていることは、彼女の感覚を狂わせていた。
「ジェイド……」
「シーッ……ふふ、今日は大きな声は出さないで……いつも以上にリスクが高いんです。たとえ此処が僕の部屋でも、誰かに聞かれるかもしれませんよ?」
「!!あ……あッ………ジェ…イ……んぐ…」
――副寮長としてではなく、委員のひとりとしての仕事を務めていたジェイドを名無しが見つけたのは、本校舎の廊下でのことだった。
スマホで呼び出さなかったのは多忙を見越しての配慮だ……探しに探し回って漸く見つけた頃にはもう夕刻を迎えており、名無しは少し焦っていた。
今日は軽く挨拶を交わして、スタンプラリーの話をして終わるだろうな……。
しょんぼりとそう思っていた矢先、名無しを見つけたジェイドは周囲の目を盗んで彼女の元に駆けつけるや否や、凝ったヘアメイクを崩さないように頭を撫でた。
疲労の見えたジェイドの表情に笑みが浮かび、同時に彼のぬくもりと感触がそこに残れば、名無しはそのときから身体に異変を感じていた。
二人きりにはなれないだろうと思っていたからこそ、敏感になっていたのかもしれない。
それに服の中に触れられないなら、ばれることもないだろうと思うのもまあ普通かもしれない。
時間を作ったので急ぎましょう……そう言われた瞬間意味も理解したし、名無しの下着の中は湿っていた――。
「ジェイド……」
「いつから濡らしていたんです?此処でキスをしてから……という風にもみえませんでしたが…んっ……ハァ……」
「ッ……に…、ジェイドに……会えた瞬間から、だよ……ッ、ひ、ぁ……」
「!……ふふ…嬉しいことを……ン…」
「ひゃ……!!んぐ……」
「こら……フフッ…叫ばないで?……今日は静かに…僕ときもちよくなってください……でないと、イタズラしますよ?」
「!!ッ……――……―――ッ」
衣装を製作しているという進捗画像はメールで貰っていた。
けれどいざそれを纏うジェイドを見上げると、似合っている様子にもジェイド本来の姿にも改めて頬が染まった。
連れられた部屋に入ってすぐにキスをされ、扉に背が付いた途端に服の中に手が忍び込む。
ちらりと見えた黒い爪が妖艶で、色気立っていて、なめらかな指先の動きひとつにだって陰部が熟れた。
名無しは口吸いと抱擁にうっとりとしながら、挟んだ会話の途中で下着を捲られ、気が付けば怒張したジェイドを受け入れていた。
無理やりの挿入は否めず、けれどその強欲な雰囲気を醸し出すジェイドに再度見惚れ、すべては彼の思うつぼ。
ぎちぎちとうるさい粘膜の接触、律動のたびに背がぶつかる鈍い音。
織り交ざる嬌声は口元に手をあてがわれて塞がれ、名無しはジェイドの視線にも犯され、蜜に塗れた。
「――ふ……んぐ、…ぅ……ンンッ―――」
「フッ……可愛いですね……実体を手に入れたマミーに犯される哀れな女性…といったところでしょうか?」
「ッ……ク…、ふ、ぅ……んク……」
「ええ……、一緒にイキましょう…――名無し……好きですよ…――」
不意打ちの甘い囁きが、名無しを沼の奥底に突き落とす。
逃げ場のないそこで身体に流れる、脈打つジェイドに内側を巣食われる。
ほんの一瞬、記憶が飛んだ名無しが視線を下に向けると、そこにはジェイドの被っていた包帯にまみれた帽子が落ちている。
絶頂と共に意識もトリップしていた証拠だろう……耳元で聞こえる荒々しい息遣いに、名無しは脱力感にいざなわれていた。
「っ……ああ……名無しには、まだ言っていなかったですね?」
「ハァ…っ……え……?」
「お菓子……僕のポケットに入ってるんです。欲しいでしょう?さあ……あとは、おわかりですね?」
「!ッ……、……―――」
それは秋に訪れる、幻想的で誘惑に満ちた一夜の宴ごと……―――。
ジェイドの熱に侵食されながら、名無しは彼にぎゅっとしがみつき、残り僅かな二人きりの時間をとくと味わった。
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20201015UP.
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