主≠監。
split card【fake】
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――――。
――。
体感した瞬間にわかったことがあった。
やはりこんなことを経験した以上、普通のセックスではもう満たされなくなるかもしれない。
まだ、たかだか舌が全身を這いずっただけ。
その複数の貪欲な赤蛭たちに、身体の表面を貪られただけ。
けれど……。
「は……ハァ…、ハァ……ッ」
満足できなくなる可能性さえ孕んでいても、名無しは知らないふりをし続けなければならなかった。
二体分とはいえ、トレイが能力を駆使し、自らを量産してまで乱交に興じた、その理由を――。
「名無し」
すべては本気になったがゆえ。
だからこそ、思った以上にそれは根深いらしい。
”彼ら”二人の慕情、強欲さ、僅かな軋轢たるや……。
「ん……んく。……ハァ…、ふふ……ごちそうさま。今日もとろとろだな……、名無し?」
「…っ……」
「ああ……またシーツも濡れて……相当きもちよかったんだな?お前。……胸は?同時にぺろぺろされてた乳首、まだぷっくりと勃ってるぞ……鳥肌もこんなに」
頭のなかで伸ばした手が聖域に触れる瞬間、駆け抜けてゆく稲妻に全身を痺れさせられた。
女性には果てた余韻が数秒ほど残るけれど、その余韻が一生続きそうなほどきもちがよかった。
名無しは達してもなお、トレイたちの動かしていた舌にとろけ、それの動作が鈍った頃に漸く、まともに目を開いていた。
「ッ……はぁ…、トレイ……」
「……おもいっきりイッて……声もすごかったな…フフッ……チュ。――……ハァ…好きだ……すき……」
「っ……、ト……レイ…?」
「――……もう挿れたい」
「!んっ……、ッ……え…、ト……ッ」
ずっとずっと、ふわふわと、そしてねっとりとした感触や生温い舌の熱に溺れていた。
こんな絶頂を味わって、以降どうやって一人の男性と向き合えというのか……。
名無しはまだその答えを自分で見出せはしなかった。
時間が解決してくれれば楽な話だ……そうなることを願って、いまは未来を案ずることをやめなければ、きっとトレイにも気付かれる。
純粋に快楽を堪能して、短い呼吸を整えながら甘やかされた身体をなおも撫で回され、名無しは次なるトレイの欲望を耳にしていた。
「ッ……」
トレイもまた実に欲深かった。
名無しの溺れ淫れた卑猥な身体は、潤滑が糸を引き、下着やむっちりとした内腿にぬたついている。
首筋や胸はおろか、ブラジャーにもフェイクたちの唾液が付着して、時折きらきらと照明に反射して光って見えた。
その目前、ぎらつく下半身の勢いを、何もせずにトレイ自身が静めることはもはや不可能だろう。
彼の目を見れば、どんな気持ちで腰まわりをいそいそと緩め、ボクサーをずらして怒張を露わにしたかもよく分かった――。
「っ……トレイ、は……咥え…」
「フッ……、いつものことさ……あとでしゃぶってくれ、いっぱい」
「あ……」
「挿れなきゃおかしくなりそうだ……それに、俺のはあとでだが……フフッ」
「!!」
「ああ……ずっと見たかった。……俺に突かれながら、他のにしゃぶりついて、しゃぶらされて……いやらしく悶えてるお前を……」
名無しはいま、まるで触れれば身体が敏感になる、とろみを帯びた淫水の中にでも浅く浸かっているような心地だった。
全身を同時に愛でられて果てるというのはそれだけの形容を用いるほどの効力で、実際過敏になっていること自体も偽りとは言い切れなかった。
そんな状態の身体にトレイは自らをさらけ出し、自身を咥えさせることよりも挿入を優先していた。
半端だった下着は、あとでゆっくり脱げばいい……。
まずはその熟れた筒の中に浸らせたくてたまらなかったらしいことが、どこまでも切に伝わってくる。
名無しの腰を改めて引きながら陰部に猛りをあてがえば、あとは勢いよく、彼がそれを奥へと捩じ込むだけだ。
「んぐ!!んっ……!ン……ッ」
「は、ァ……想像しただけで抜けるくらいだ……ハハッ。……さあ、もっときもちよくなれ……喘いで感じて、お前の肉でめいっぱい、俺のを締め付けてくれ……ッぐ、ァ……」
「っ……!!」
やがてほどなくして捩じ込まれた欲望。
トレイの挿入……それと同時に、起こっていたことがふたつあった。
それはフェイクたちも衣類を脱ぎ捨て、同じように怒張をさらしていたということだ。
一体は名無しの口元へとそれを運び、口淫を強要していた。
そしてもう一体は名無しに陽物を握らせるべく、彼女の手を奪っていた。
但し、後者一体は元の体勢を変え、これからも響くであろう甘美な音色を聞くために、相変わらず名無しの身体を舐め回していた。