主≠監。
I'll get even!!
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「ン……――ッ……チュ…、……っはぁ……フフ、足、ガクガクしてるぞ……イッたんだな」
「ッ……、ぁ…ふ……!んん……」
「チュ、……ちゃんと先っぽ、ぺろぺろしてくれてたな。……サイコーだったぞ?俺も出るかと思ったよ……はは」
名無しの全身に這う汗がきらきらとさえして見えた。
それが嫌な汗でないことは明白であり、短い呼吸も至高の快楽のひとつを得た代償だ。
酸素を求め、開口して息をする名無しの頬を撫でながら、トレイは甘く囁いていた。
名無しを見下ろす彼の目もまた、とろみのなかに強かな熱情を帯びている……。
「…っ……、ハァ……」
「……なあ?シャンティ塗りたくられて、こんなスケベな格好で俺とシックスナインまでして……お前はまだ、自分はヘンタイじゃない……って思ってたりするのか?」
「!うう……」
「ふふ……今更そんなカオしても無駄だぞ?何をどう言おうと、お前は俺と同じだ。……ヘンタイ?」
「ッ……、あ……!!」
優しい眼差しを向けておきながら、残酷にすら聞こえるトレイの言葉に目を丸くして我にかえる。
絶頂欲しさの為ならまだ耐えられただろう、けれど達した後の腑抜けた状態で耳にするには、どう改まっても自認するには覚悟の居るそれだ。
たとえ今更でも……。
軽く圧迫され、恥丘に触れるトレイの熱を感じながら、名無しはひたひたとシーツを濡らしていた。
「ト……ッ…」
「、……ああ……、やっとお前のなかに入れるよ……イッたばかりのグショグショの。相変わらずたまらないんだろうな……んっ…」
「あ…、トれ……!!ん……ん、チュ…んむ……!」
肌で感じたトレイの体温は、何をどうしたって感じられるのは身体の表面でだけだ。
が、彼の”唯一”は、自分の内部に受け入れることが可能だった。
それを他愛なく宛がわれ、意地悪く言葉で嬲られながら名無しは侵入を許す。
濡れに濡れた陰部が先端を迎えれば、トレイが腰を一度振るうだけで、ソレは向かうべき場所に容易に辿り着いた。
「トレイ……ッ」
汗にまみれた身を躊躇なく抱き締められる。
いまは見つめ合いを逸らせないほど、こがね色の甘い瞳に囚われる。
熱い唇から舌が伸びればそれ同士が絡みつき、名無しはキスに意識を傾倒させられた。
その隙を突き、トレイは一挙一動のすべてに愛情を込めている。
彼がそうやって能動的に動くのも、全部名無しの為だった。
ひとつになる瞬間だって当然抜かりないのも、もう改まる必要はないだろう……。
「名無し」
「は…ぁ……」
「ちゅ……ん、このまま奥まで挿れるぞ……」
「っ……、アッ……あ……」
「いちばん奥。俺のでたっぷり……がんがん擦って突いて、今日もお前のことめちゃくちゃにするから……次はナカイキ見せて?名無し……すき…――」
「あ…ッ……――」
――卑猥なかたまりと化したそれを聖域に沈める瞬間、過ぎった想いがトレイにはあった。
「それ」を忘れるために抱いているというのに……脳裏を霞めるもののしつこさには、あいも変わらず笑いさえ起きる。
が、真下でこのうえなく男を誘う表情を滲ませ、自分を望む名無しのことを見ていれば、トレイの気は自然と紛れていた。
トレイは先を馴染ませ、そしてゆっくりとその強欲を奥まで進めると、名無しの淫猥に蠢く壁の絡みつきに吐息を漏らしながら、彼女との繋がりを実感していた。
「ア……ぁ…、トレイ……んぁ」
「っぐ……はぁ……キモチイイ……ぐしょぐしょだなお前……、ああ……っ」
「ッ……ひ、ぃ…」
「さっきイッたときにまたたっぷり濡れて……な?聞こえるか名無し……音。……えっちなのがずぶずぶ鳴ってるぞ」
ベッドの四方の軋みに明らかな変化が起きると、ああ……いま自分はセックスをしているのだな、と頭の片隅で思い知らされる。
その相手がいまはトレイだった。
抱かれている時はあまりに夢中で、組み伏せる相手から一瞬でも気を逸らすと痛い目に遭うということを、既に身体は覚えている。
だから余所見をしている時間なんて一秒たりともなかった。
内部に侵入されて繋がりが出来れば、身も心も翻弄されるがままだ。
「や……あ!ア…ァ……と、れ……ひぁ……ッ」
「ンッ……ハァ…きもちいい……ッ、……えっちだな……名無しのナカ、本当ぬるぬるで最高だ……ああ、えっち……あ…ァ……――」
「トレイ……ト、……!っひ……あ!!あっ……!」
「ん、チュ……乳首ももうずっと勃って……はむ、んん……ちゅぅ……気持ちいいんだろ?コレ。もっと……?」
「あっ……あ……ッん!……ふ、ぅ……」
向かい合って抱かれれば、出来ようがなくとも目を逸らそうとするだけで、トレイは一回々々の突きに熱を込めた。
互いに見つめ、感じ合うそれに喩えようのない快感が溢れることを分かっていたからこそ、いやらしく腰をグラインドさせるのだろう。
そのくせ自分がしたいと思ったことは、何の確認もなしに衝動的に取ろうとする。
名無しが怒らないことも嫌がらないことも、どころか……実は嬉しくてトレイに感じていることを見越した上での、トレイが魅せる自分本位さは絶妙にも程があった。
「フフ……。じゃあお願いは?ん……?」
「!あッ、あっ……ア…、っと……もっと舐め……れろ……れロ…って、それ……それがすきッ……!!あ…」
握られた主導権は絶対に名無しの元には訪れない。
掴まれた手首はやがて赤々と痕になってゆく。
組み伏せられたうえに首を傾げられ、名無しの胸元にトレイの唇が近付けば、彼女の陰部はきゅんきゅんと窄まった。
抽送のなかに織り交ぜられる胸部への愛撫も激しく、舐め回される度に感度もまだまだ増してゆく。
そこに慣れがやってくることはまずなかったし、トレイの舌が触れていない方がどうにかなりそうとさえ、名無しは錯覚させられていた。
「ん……これだよな…ん、ふ……ン…ッ。……フッ…乳首と乳輪弱いお前、カワイイ」
「っ……ト、れ……!!」
「ああ……また濡れ……俺のに絡みついて、やっぱり先っぽ……すごくイイよ、名無し……すき…」
「ア……ッ…あぁ……トレイ……好…っ」
「――……すきだよ名無し。めちゃくちゃすき……お前がすき。すき……ん……」
欲しくないなんて思えないことも知られている。
いま以上を望むには、卑猥に懇願しなければ意地悪されてお預けを食らうことも分かっている。
名無しは左右に同じだけの愛情が欲しくて、静かにトレイにねだってみせた。
トレイもトレイで、ねだられた以上は誠実に応えるあたりもまた、なんともいやらしいを体現していることか……。
交互にキスをし、舌を伸ばし、ぴちゃぴちゃと響かせる水音が下半身のそれと奏で合いをみせる。
乳首を甘咬みされた瞬間も、名無しはひくひくと膣に締め付けを起こし、トレイを満たしていた。
「すき……」
「ッ……あ…あっ…、……」
「――……」
どうしようもなく、とろとろに溶け合った状況で紡がれる言葉に、信じるも何もあったものじゃない――。
そんな折、名無しが彼の想いを耳に胸元で囁かれ、呆けていた矢先のことだった。
トレイは名無しの気付かないところでまたひとつ、次にすべきことをひとり見据えていた。
「………」
それは彼なりに意を決した愛撫だ。
ふと頭を上げ、トレイが次に唇を宛てがった場所に、名無しは一瞬胸騒ぎを覚えていた。
「!!い……っひ、ぁ……」
「ココも舐めるよ……好きだもんなお前。……ああ、その前に――……咬んでいい?名無し」
「ッ……、咬……ぁ!!まだなにも言って……ト…ッ!」
「んむ……ハァ…ハァ……。フッ……おいおい……すごい締まったぞ?お前の……、どうした……?ん?」
「――……ッ…」
胸騒ぎが前向きに思えるものなら別に構わなかった。
また次の快楽が与えられるのであれば、それは単に身体にも心にも悦ばしいことだからだ。
が、そうでない場合は心が締め付けられて、身に降りかかる快感もまた意味が違ってくるだろう。
名無しが感じていたのは後者であり、認識したトレイの言動を諌める間もなく、彼女の喉元からは悲鳴が上がっていた。
「ト……ッ」
「チュ……ん、……そうだな…。べつに俺の歯は先が鋭利ってわけじゃないし、平凡な人間のそれそのものだ。けど……丈夫で、並びもよくて……咬む力にも自信はある」
「!……あ…、……」
「だから……お前にキモチイイって。どうしようもなく感じさせることくらいは他愛ないって……そういう自負は一応持ってるよ……ン」
「ッ……!!ひ……んあっ、ァ……ッ」
身体の内部で暴れているトレイは完全に挿入しきっている。
今更逃げられはしないし、彼を受け入れたのは他ならぬ名無し自身でもあった。
逃げ腰になれば、余計陰部では複雑な絡みつきが起きたし、蠕動を併発する肉の壁にトレイが下半身を擦り付けるのも必至だ。
ただ気持ちがいいと感じられるだけで済むと思った矢先、それだけトレイがしたことは、名無しの心を轟々と掻き乱していた。
もとは上半身や耳へ向いていた愛撫。
その唇も、舌先も、いまあてがわれていた部位は彼女の首筋だ。
これでもかと口元から押し出していた舌を口腔に納めると、トレイは名無しのそこに強く歯を立てていた。
「いや……いや!トレイ……ら…!!ひぁ…」
「んむ……フフ…いやじゃない。もっとだよな……?何度も締まって、カラダも……随分と震えてるぞ?」
「ッ……あ…!ひぃ、んぁ……ッ…」
「……その様子じゃあ、全然痛みはないようだな。むしろ……。………もっと強く咬むぞ……ん」
「!」
ひとつになってからは、トレイの長い舌が見えるだけでドキドキとさえした。
唾液の乗った、艶がかった、誰しも同じ見た目をしたその部位に興奮するなど……歪んだ癖を持ち合わせている自覚は当然あった。
正常位でがんがんと突かれて、その機に身体じゅうを彼の舌が這う。
絶頂が近くなくとも、名無しはただそれだけで幸せだったのだ。
「い……っ、あ…」
それを一瞬遠ざけられたどころか、思いもよらなかった別の愛撫に彼女が目を逸らしたくなる理由など、ただのひとつだろう。
その理由を、トレイが掌握しているともまだ知らず……。
名無しにとって、それはあまり思い出したくなかった性感の記憶だ。
尚且つ”同じこと”をトレイにされたところで、感じることもないと踏んでいたというのに。
身体が続けて甘露を垂らしている事実は、正直名無しを混乱させていた。
首筋に走る痛みが全身を震わせて、けれどそこには痛覚ではなく、気持ちよさだけが齎されている。
一方で悶える名無しを抱くトレイは、複雑な想いを孕ませながら同じ所作を続けていた。
彼が望むのは名無しの幸せだ……絶頂の瞬間を目の当たりにするまでは、愛撫を止める理由もまたなかった。
同時に、芽生える欲はどこまでも深いという事実に、知らないふりができないことも――。
「ハァ……ぁん、む……お前のナカ、またきゅんきゅんしてる…さっきより濡れてるな……」
「あ…ア……ア、ッ……」
「……いいぞ、達けよ。もう来そうなんだろう?俺に聞かせろ……名無し。んむ…――」
「だめ……っイヤ!だめだめ…そんなに……!!あッ……トレイ…ああ!い……イク…ッ……――!」
肩を押しても。
膝を曲げて踵で背中に訴えても、どうしたってトレイはやめてくれなかった。
首筋に激しく咬み付かれたことで、たとえ一度は竦んでも、最後にはひどく感じていれば彼が見たい未来はひとつだ。
薄い皮膚に食い込む歯に混ざり、時々トレイの舌が触れていたのもきっとわざとだろう……それすらも気持ちよくてたまらないことなのだと、名無しは全てを見抜かれていた。
名無しは陰部に過ぎった快感の最高潮をもトレイに嗅ぎ分けられると、そのまま逃げられずに絶頂を迎えていた。
きゅうきゅうと、伸縮のような動きを垣間見せる内側から解き放たれて、彼の人肌を感じながら味わわされたそれは、当然至高に値する。
ぴくぴくと撥ねる全身、その身を押さえつけるトレイに抱き伏せられたまま、名無しは彼の耳元に甘美な声色を届けていた――。
「はぁ……はぁ…ッ……」
「ッ…ん……フッ…きゅんきゅん。すごい締め付け……そんなに感じたのか?チュ……」
膣中を攻め立てられて果てた、名無しのそれから数十秒。
トレイは漸く固執していた彼女の首筋から唇を一旦離し、歯を立てるのをやめていた。
囁く為というのも勿論あったけれど、なんだかそれは、愛咬することでどれほどの効果が表れるのかを試しているようにも見えた。
当然、そんな算段があったことなど名無しは知らないし、トレイにも話す気はさらさらないだろう。
ただ、律動を続けながら咬み付いたことで、彼女が本当に達った事実だけは、変えようもなかった。
「………」
そして名無しのなかに浸りながら、幸せの空間に居ながら、トレイの澱む胸中が為すのは数秒の葛藤だ。
言わなくていいことを、敢えて口にしてしまうというのは本当に愚かなことだと知りながら、トレイは名無しを改めて抱き締めた。
手に入れたい一心がそうさせた……と、自分にいいわけをする見苦しささえ、ひとつの交わりにぶつけながら――。
「あ…、ア……ッ…とれい……なんで知…っ、――……から、聞いたの……?!」
「――……違うよ、名無し。……”聞いてた”んだよ」