主≠監。
he got cuckold.
Please input the ur name.
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「あ……あ…ッ、ジェイド……」
「ふふ……好いみたいですね?少し、強く噛み過ぎてしまったかもと思ったのですが」
「ッ……ふ、ぁ…ん……」
幾度となくその身を抱いてきても、その度に発見があれば、男として嬉しくないわけがなかった。
それは同じ男であるジェイドにも言えることだ。
純粋に込み上げる想いもあれば、柄にもなく、舞い上がりかけもした。
「?……随分と戸惑っていらっしゃいますね……当ててみましょうか?名無しの心の声。折角ですから音読して差し上げますよ」
「!や……め…っ」
思えば元々、耳やその周辺が弱いことを念頭に置いて名無しを抱いても、焦燥感を持たせる為の愛撫の中には、首筋を強く噛むという所作はなかったかもしれない。
勿論やわな甘噛みは頻繁にしてきた。
甘いからこそ名無しは蕩け、より焦れも覚えながら、ジェイドに懇願を続けていたのだから。
鋭い歯を持つジェイドがどの部位でも強く愛咬すればどうなるか……無論、痛みしか伴わないであろうことくらいは、彼が一番よく理解している。
それでも無意識に喰らい付いてしまった、その心理をふと考えたとき、ジェイドはやはり己の悋気具合を疑っていた。
名無しをトレイに差し出したのは自分自身だというのに、彼が殊の外名無しを求め、或いは敵意さえ自分に向けている。
実に複雑だ……都合のいい捌け口でしかなかった筈が、トレイの存在が色濃くなったことで、気付かされる想いがあったのだから。
偶発的に生じたものではあった。
けれど、名無しの新たなそれを得たジェイドはその瞬間、口角をにじり上げながら、片方は金色の瞳を奇怪に輝かせていた。
「んー……、開発された……新しく性感帯を…きもちよかった……どうしよう…――……ふふ。……こんなところですか?」
「…ッ……ジェイド…」
「ご心配なく……僕のこの歯で噛み付きすぎるのも、あまりよくないですからね……ちゃんと塩梅はつけて差し上げます。まだまだ……たっぷり舐め回して、ね?」
「!!ひッ……ぃあ……!ア……ッ」
「ン……、ああ……あと。……散々可愛い声で、挿れてと仰っていましたよね……折角ですから、もう僕のも差し上げましょう。ふふふ」
目が光ったのは魔法を使うためじゃない。
発動させるまでもない。
ただ名無しのことを、心を、より自分の虜にさせる確信があったゆえの、気持ちの表れがそれだ。
繋がらずして、果てさせてもらえずして全身が打ち震えるような感覚が走っていたらしい名無しは、自身の首筋に触れながらいまだ戸惑っていた。
その言動のどんなに分かりやすかったことか……。
もうやめてと復唱しながら、実はもっとと密かに囁いているようにしか、ジェイドには解釈のしようがなかった。
わざとらしく名無しの心を読み、卑猥に言葉として連ね、表情が赤色の括りのなかで変色すれば図星も甚だしい。
噛み付かれて、首に走る筈の痛みが彼女にとってただの快感でしかないのであれば、ジェイドはそれを続けるに決まっていた。
勿論、もともとしていた愛撫だって、舌を伸ばして同時に施しもする。
そして絶頂と似た反応を見せるほど悶えた分の、ジェイドが名無しに与えた褒美といえば、ここはひとつだ。
渇望に渇望を重ねていた彼自身を名無しに、ジェイドは予備動作なく、不意打ちでその陰部へと挿入していた。
「あ……待っ…!ん、あッ…、ア……、ッ……」
「………」
このとき、ジェイドは名無しの左耳を舐め回し、下った首筋に改めて歯を立てた。
そのまま自らの頭を固定させれば、律動の始まりも匂わせつつ、ひたすら同じ部位を愛で続ける。
それは快楽に身を捩り、首を左右に振る名無しの目に、部屋の壁際が映らないようにするためでもあった。
興じた策には、彼女にとって既に死角となった、枕元のスマホにジェイドの右手が伸ばされるという意図が込められていた。
電源を入れられ、容易くロックも解除される。
満を持して挿入が叶い、ジェイドに抱かれているそのさなかに、まさか着信履歴の画面にまで彼が辿り着いていたことなど、名無しに気付く道理はなかった――。