主≠監。
may be a crush
Please input the ur name.
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
――――。
無理な体勢は本当は辛かった筈なのに、その苦しみを一切感じないことが怖かった。
「ッ……―――」
全部持って行かれた。
頭のなかが無になって、真っ白に染まる。
果ては無色からいやらしいピンク色へと変わり、一心不乱に大輪を咲かせられれば、名無しの割れた唇から漏れるのは嬌声と吐息ばかりだった。
「ん……んっ――……ハァ……ごちそうさま?名無し」
指を揺さぶり、舌をころがし、容赦なく陰部を愛でた。
内腿からつま先までがぴくぴくと震えているその様子は相当な淫猥さがあったし、いきり勃つ竿も当然、大いに反応している。
名無しの絶頂を見守れば、トレイはそののち、程よく肉付きの良い彼女の足もスッと舐め、果てたことにより孕んだ新たな熱と汗を直に味わった。
「ッ……はぁ……ト…レイ……」
舌に乗る美味にすら興奮する。
甘露と混ざる甘じょっぱさに臍の奥が疼く。
体液で艶めいた自身の唇を拭いながら、トレイは再び名無しを寝かせるべく、そこで漸く身を引いた。
ゆっくりと体勢を戻させれば、まもなく名無しの息もいくらかマシに聞こえた。
「ん?」
「すき、……すきぃ…、――もっと欲しい……。ね……もう挿れ……」
死に物狂いで酸素を求めるようなそれが落ち着けば、名無しにもほんの僅かだったけれど余裕が生まれていた。
おもいきり達かされ、調子付かされてしまった果てに口紡ぐのは、恋慕を思わせる言葉の数々だ。
名無しは無意識に、それらを呼吸と共に声に乗せる。
トレイに向かって解き放ったのは、おそらくは本音以外の何物でもない、彼女が寄せるいま一番の願いだろう。
「ああ……めちゃくちゃいやらしかったな……腰もひくひくさせて、こんな濡らしてイッて。お前は、……?ッ……!」
「ふ……、ぅ…ンン……トレイ……?」
受け身になってめちゃくちゃに愛された。
肌のところどころ、まるでコーティングされたかのようにトレイの唾液が汗に混じり、名無しの身を着飾っている。
思わず彼自身を望み、それを口に出すほどに名無しは気持ちがよかったのだろう。
そしてトレイも自身の舐陰に満足感を得、次のステージに片足を突っ込むべくうずうずとしていた。
「……ッ…」
「トレ……イ…?」
これからどうやって名無しを愛そうか。
勃起してやまない陽物を無理やり咥えさせて、苦しむ彼女の表情を肥しに、どう身悶えてやろうか。
脳裏で思い巡らせたイフに夢を見つつ、ボクサーの上から熱情を一度弄り、自身の顔の汗を腕で拭う。
トレイは一度大きく息を吸って吐くと、名無しの足に改めて口付け、内腿をひと撫でした。
指を滑らせるついでにじっとりと視線を送った……そのとき、初めて気付いた光景は、瞬く間に彼の次なる行動を決定付けていた。
「――……ハハ…、な?名無し……お前最近、ジェイドに会ったのか?」
――――。
――もう妬かないと決めていた。
何度も何度も言い聞かせてきた。
なにが現状維持だ。
名無しは自分の女じゃない、自分だけのものじゃない……。
そう頭で理解して、たとえば身体が納得していたとしても、その両方を同時に認識できないのなら結局意味はない。
「くそ……ッ」
きっと妬いていることには変わらないのだろう。
トレイの目に見えたものに感じた気持ちが、今まさにそれだった。
「ッ……え、……トレイ…?」
「は……っ、やばいな……急に興奮してきた……止まらない……。此処に来てからはもともとだったが、今まためちゃくちゃ勃っちまった……ッ」
「?!」
グイグイと下肢を身ごと剥いて、はしたない恰好をさせていた。
トレイがそのときに気付けなかったということは、自分が如何に、名無しの陰部しか見ていなかったかを自ら示していたようなものだろう。
それなりに愛撫の時間もあった。
けれど気付けなかった。
部屋の照明の所為にも出来ないのならば、名無しの暗くしてという願いを黙って聞き入れていればよかったとさえ思う……。
「…とれ……!!あ……」
「ハ……。クンニするのに夢中で……お前のクリばっかり見てて、全然気が付かなかったよ。ホントに笑えるよな……いや、普通分かるだろう…?はは……っ」
「っ……あ…」
「――…ココ……内腿の奥、めちゃくちゃ残ってる……ジェイドが付けたんだろう?このキスマーク」
「!」
トレイが名無しの下半身を改めて見たとき、その内腿には数多の赤い痕が残っていた。
彼女の身体を正面から見たとして、見下ろしたとして、臀部に近い後方にそれらは咲いている。
確かに、捉えることのできない場所ではあるかもしれない。
けれどたとえ眼鏡を外していた状態でも、身を折り返させてなお気付けなかったのならば、それはやはりトレイの視野狭窄を物語っているも同然だ。
一方的に恥辱を味わわせていても自身が把握したこのタイミングには、トレイは苦笑いするしかなかった。
同時に、何物にも喩え難い高揚感も覚えつつ――。
「!待って……知らない…そんなとこ……!!ひゃ…」
「チュ……ン……。……ココだよ…気付かなかったのか?お前も?」
「…ッ……」
「後ろ寄りだから……フッ。違うな……それだけ激しく抱かれたってことか?はは……っ」
高揚感が自身を囲う理由はひとつだ。
ただのやきもちにしては、トレイは気分が悪いわけじゃなかった。
それが彼を困惑させ、下半身は継続的、今なおフルにいきり立っている。
萎える要因にもなり兼ねないような光景を目にしても、他人の……ジェイドの残したそれは所詮、トレイにとって興奮材料でしかないということなのだろう。
いやらしい無数の花弁を見て、胸に芽生えた想いが黒い大波となって押し寄せる。
さすればそれをトレイに食い止める術はなく、もとより彼は、既にその気もないようだった。
「ト……ッ…」
「やれやれ……あいつも意外と抜かりないというか……で?いつ会ったんだ?」
軽く衝撃を受け、手のひらを反す、悋気からの開き直り。
正直すぎるひくついた陽物は、いよいよボクサーを脱ぎ捨てることで、トレイもそれを名無しにさらけだしていた。
「…ッ……み…、三日前……。ジェイドの、部屋で……会……」
「、……ハハ…!そうか……じゃあ、たった三日ぶりのセックスで、お前はこんなにぐっしょり濡らしてたんだな?たかだかまだ、舐めてやっただけなのに?」
「ッ……ト…!!あ……ッ―――」
自分からわざわざ、それは墓穴を掘っているのと殆ど変わりないだろう。
絶頂のあとに訊くことじゃない……。
そうと分かっていても、それでもトレイは、好奇心と我欲が澱み混ざった問いを投げつけなければ、いまはどうにかなりそうだった。
名無しの足を開かせて、認識して以降、そこへ露骨に視線を送る。
赤らんだ箇所を鋭い眼差しでぐっと見つめ、自分も付けたい、残したいと純粋に思いつつ、何度もジェイドの名を口に出した。
「悪い……こんなキスマーク見たらもう我慢できなくなった……」
「…トレイ……ッ」
勝手に誓いも立てていた筈だ。
トレイは自分の知らないところで二人が何をしていようが、それを追求できる立場にないし、文句もつけられたものじゃない。
けれど、時にそれが名無しを煽る種にもなるのならば、抑え切れなかった想いをセックスに託けて吐き出してしまってもいいのではと、自らを正当化していた。
問い詰めることで下半身も奮い立っている。
名無しも戸惑いながら頬を染め、開かせた股の中心を更にとろけさせている。
ちょうどよかったのだ。
それで互いにまた、強い快感を得られるのならば……。
それが、身体だけの関係におけるメリットであるのならば――。