素直じゃない彼と鈍感な彼女※露伴・裏あり予定
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※貢ぎ露伴
岸辺露伴は今日も朝からドゥ・マゴに来ている。
「取材に行きたいところがある。バイトが終わったら付き合ってくれ」
と私の返事を聞く前に勝手に予定を入れ、彼は座って11時までのシフトが終わるのを待っていた。
バイト友達は「この前に引き続き今日もデート?!」とまたはしゃいでいたけど、これはデートじゃない。ただの取材協力だ。
ドゥ・マゴにお茶しに来た仗助と億泰をめんどくさそうにあしらう彼を見つめ、この前言われたことを思い出す。
私のこと友達、って言ってたよなあ。
友達、と言う響きに心がむず痒いような、何だか切ないような感じがする。
なんで切なくなるんだ、友達と認識してもらえて嬉しいはずなのに。
自分でも自分の感情がわからなくなり、雑念を取り払うように頭を横に振ってバイトに集中した。
シフトが終わり、「露伴せんせ、行こっか」と声をかけると、仗助と億泰がガタッと立ち上がった。
「何だァ!?なまえさんと露伴先生、これからデートすんのかよォ?!」
目を丸くしてギャアギャア言う二人に、私が「これはデートじゃなくて…」と説明しようとするが、露伴先生の手にスッと遮られた。
「あぁ、デートだよ、悪いか?」
先生の言葉に、仗助と億泰と、私が目を見開いて驚いた。
呆気にとられていると「行くぞ」と言って露伴先生は私の手を掴んで歩き出してしまった。
驚いて後ろを振り向くと、後ろから仗助と億泰とバイト友達が楽しそうにきゃーーっとかウヒョーーっとか騒いでる姿が見えた。
デート、という響きと繋がれた手にドキドキとしていたが、先生は私のことを友達だと言っていた。きっと他意はないのだ。
露伴先生の車に乗り、「友達同士で遊ぶこともデートっていうんだっけなあ?」なんて考えていると、海辺のカフェに到着していた。
「え、ここって…」
この前私が行きたい、と言っていたカフェだ。
「ああ、僕もちょうど行きたかったんでな」
と言うと露伴先生はさっさと中に入っていく。
「ん〜〜っ、おいしい〜♡♡」
ここのパンケーキは絶品だった。
あまりのおいしさに、私の口の表情筋はゆるゆるになる。
青い海、青い空、可愛いカフェ、おいしいパンケーキ!なんて最高のロケーションなんだ。
露伴先生も黙ってればイケメンだし。
そう思って幸せを噛み締めていると、露伴先生は私をスケッチしていた。
緩みきった顔を紙に残されるのは恥ずかしいな、と思い声をかける。
「せんせ、私なんか描いてて楽しい?」
「ああ、楽しいさ」
先生は即答すると、本当に楽しそうに口角を上げている。
私のマヌケな顔もリアリティがあって、いつか先生の漫画の役に立つのかなー、と思いながら、パンケーキをもぐもぐと口に入れて食べ続けた。
露伴先生は自身のグッチの時計を見て、「そろそろ出るぞ」とスタスタ歩き去ってしまった。
「先生お会計は…!?」
「もう払った」
いつ払ったんだろう、まさか私がトイレに行ってる時…?
半額出そうと思ってカバンから財布を取り出すと、露伴先生の手に制止された。
「僕が取材をしたくて連れてきたんだ、君が払う必要はない」
それに君一人暮らしで金持ってないだろ、と言われ、お礼を言ってありがたくご馳走になることにした。
露伴先生は車でS市内へ向かっているようだった。
「S市内のどこへ?」
「ああ、僕の服を買いにな」
先生の服をよく見ると、今日は服から時計から靴まで全身グッチだった。
くぅ〜、うらやましい!金持ちは違うなあ!
S市内のグッチへ到着すると、露伴先生は常連らしく、新作を次々に紹介されていた。
バッグとか財布はお祝いとかご褒美で買ったり貰ったりしたことがあるが、服は高すぎて買ったことがない。
仗助ともこの前話してたけど、やっぱり新作のワンピース可愛いなあ。
新作のワンピースをじっと見ていると、露伴先生が「あのワンピースを彼女に試着させてやってください」と言っているのが聞こえた。
販売員のお姉さんに案内されるまま、試着をしてみたが、やっぱりめちゃくちゃ可愛かった。
高いワンピースを着ているからか、いつもより自分がマシに見える。
いつかお金を貯めて買おう!いつになるかわからないけど…と思い、試着室から出ると、露伴先生は私の姿を見てウン、と満足そうな顔をしていた。
「彼女が試着しているワンピースも買います、そのまま着て帰るのでタグを切ってください」
と言ってブラックカードを店員さんに差し出す先生を慌てて止める。
「先生、これいくらすると思ってるの!しかもこれレディースだよ!」
「うるさいなァ〜、レディースなことくらい見たらわかるさ。僕は『取材』のためにそれを購入するんだ、それでもまだ文句があるのか?」
うぐっ!取材のため、と言われると、たしかに私に止める筋合いはない。
しかし、何で取材のために買うのに私に着せたままなんだろう。
車に戻り、露伴先生にこのワンピースすぐに返すね、と言うと露伴先生はハァ、とため息をついた。
「君ナァ、そのワンピース欲しかったんじゃあないのか?」
「そりゃ欲しいけど!でも先生取材に使うんでしょ?」
キャラクターの衣装のモデルにでもするのかな、と思っていると
「…やる」と小さな呟きが聞こえてきた。
「え?」
「君にプレゼントする、と言っているんだ。今日ここに来た目的は、プレゼントをもらって喜ぶ君の顔を『観察』することだからな。それとも何だ?僕からのプレゼントはいらないって言うんじゃあないだろうなァ〜?」
と早口で言われ、驚いて露伴先生の顔を見ると、何故か拗ねたような顔をして耳が赤くなっていた。
そうか、私が喜ぶことも取材の一環だったんだ。このまえ私が行きたいところや欲しいものを選んでくれたのにどうして気がつかなかったんだろう。
一般的な女子大生を観察することもきっと漫画のためなんだ。
金額的に申し訳ないけど、素直に喜んだ方が先生の漫画のためになるんだ…
「先生からのプレゼント、いらないわけないじゃん…ありがとう、大切にします」
と言うと、露伴先生は一瞬目を見開いたあと、顔を少し赤くしながら「フン、わかればいいんだよ」と言って車の運転を始めた。
岸辺露伴は今日も朝からドゥ・マゴに来ている。
「取材に行きたいところがある。バイトが終わったら付き合ってくれ」
と私の返事を聞く前に勝手に予定を入れ、彼は座って11時までのシフトが終わるのを待っていた。
バイト友達は「この前に引き続き今日もデート?!」とまたはしゃいでいたけど、これはデートじゃない。ただの取材協力だ。
ドゥ・マゴにお茶しに来た仗助と億泰をめんどくさそうにあしらう彼を見つめ、この前言われたことを思い出す。
私のこと友達、って言ってたよなあ。
友達、と言う響きに心がむず痒いような、何だか切ないような感じがする。
なんで切なくなるんだ、友達と認識してもらえて嬉しいはずなのに。
自分でも自分の感情がわからなくなり、雑念を取り払うように頭を横に振ってバイトに集中した。
シフトが終わり、「露伴せんせ、行こっか」と声をかけると、仗助と億泰がガタッと立ち上がった。
「何だァ!?なまえさんと露伴先生、これからデートすんのかよォ?!」
目を丸くしてギャアギャア言う二人に、私が「これはデートじゃなくて…」と説明しようとするが、露伴先生の手にスッと遮られた。
「あぁ、デートだよ、悪いか?」
先生の言葉に、仗助と億泰と、私が目を見開いて驚いた。
呆気にとられていると「行くぞ」と言って露伴先生は私の手を掴んで歩き出してしまった。
驚いて後ろを振り向くと、後ろから仗助と億泰とバイト友達が楽しそうにきゃーーっとかウヒョーーっとか騒いでる姿が見えた。
デート、という響きと繋がれた手にドキドキとしていたが、先生は私のことを友達だと言っていた。きっと他意はないのだ。
露伴先生の車に乗り、「友達同士で遊ぶこともデートっていうんだっけなあ?」なんて考えていると、海辺のカフェに到着していた。
「え、ここって…」
この前私が行きたい、と言っていたカフェだ。
「ああ、僕もちょうど行きたかったんでな」
と言うと露伴先生はさっさと中に入っていく。
「ん〜〜っ、おいしい〜♡♡」
ここのパンケーキは絶品だった。
あまりのおいしさに、私の口の表情筋はゆるゆるになる。
青い海、青い空、可愛いカフェ、おいしいパンケーキ!なんて最高のロケーションなんだ。
露伴先生も黙ってればイケメンだし。
そう思って幸せを噛み締めていると、露伴先生は私をスケッチしていた。
緩みきった顔を紙に残されるのは恥ずかしいな、と思い声をかける。
「せんせ、私なんか描いてて楽しい?」
「ああ、楽しいさ」
先生は即答すると、本当に楽しそうに口角を上げている。
私のマヌケな顔もリアリティがあって、いつか先生の漫画の役に立つのかなー、と思いながら、パンケーキをもぐもぐと口に入れて食べ続けた。
露伴先生は自身のグッチの時計を見て、「そろそろ出るぞ」とスタスタ歩き去ってしまった。
「先生お会計は…!?」
「もう払った」
いつ払ったんだろう、まさか私がトイレに行ってる時…?
半額出そうと思ってカバンから財布を取り出すと、露伴先生の手に制止された。
「僕が取材をしたくて連れてきたんだ、君が払う必要はない」
それに君一人暮らしで金持ってないだろ、と言われ、お礼を言ってありがたくご馳走になることにした。
露伴先生は車でS市内へ向かっているようだった。
「S市内のどこへ?」
「ああ、僕の服を買いにな」
先生の服をよく見ると、今日は服から時計から靴まで全身グッチだった。
くぅ〜、うらやましい!金持ちは違うなあ!
S市内のグッチへ到着すると、露伴先生は常連らしく、新作を次々に紹介されていた。
バッグとか財布はお祝いとかご褒美で買ったり貰ったりしたことがあるが、服は高すぎて買ったことがない。
仗助ともこの前話してたけど、やっぱり新作のワンピース可愛いなあ。
新作のワンピースをじっと見ていると、露伴先生が「あのワンピースを彼女に試着させてやってください」と言っているのが聞こえた。
販売員のお姉さんに案内されるまま、試着をしてみたが、やっぱりめちゃくちゃ可愛かった。
高いワンピースを着ているからか、いつもより自分がマシに見える。
いつかお金を貯めて買おう!いつになるかわからないけど…と思い、試着室から出ると、露伴先生は私の姿を見てウン、と満足そうな顔をしていた。
「彼女が試着しているワンピースも買います、そのまま着て帰るのでタグを切ってください」
と言ってブラックカードを店員さんに差し出す先生を慌てて止める。
「先生、これいくらすると思ってるの!しかもこれレディースだよ!」
「うるさいなァ〜、レディースなことくらい見たらわかるさ。僕は『取材』のためにそれを購入するんだ、それでもまだ文句があるのか?」
うぐっ!取材のため、と言われると、たしかに私に止める筋合いはない。
しかし、何で取材のために買うのに私に着せたままなんだろう。
車に戻り、露伴先生にこのワンピースすぐに返すね、と言うと露伴先生はハァ、とため息をついた。
「君ナァ、そのワンピース欲しかったんじゃあないのか?」
「そりゃ欲しいけど!でも先生取材に使うんでしょ?」
キャラクターの衣装のモデルにでもするのかな、と思っていると
「…やる」と小さな呟きが聞こえてきた。
「え?」
「君にプレゼントする、と言っているんだ。今日ここに来た目的は、プレゼントをもらって喜ぶ君の顔を『観察』することだからな。それとも何だ?僕からのプレゼントはいらないって言うんじゃあないだろうなァ〜?」
と早口で言われ、驚いて露伴先生の顔を見ると、何故か拗ねたような顔をして耳が赤くなっていた。
そうか、私が喜ぶことも取材の一環だったんだ。このまえ私が行きたいところや欲しいものを選んでくれたのにどうして気がつかなかったんだろう。
一般的な女子大生を観察することもきっと漫画のためなんだ。
金額的に申し訳ないけど、素直に喜んだ方が先生の漫画のためになるんだ…
「先生からのプレゼント、いらないわけないじゃん…ありがとう、大切にします」
と言うと、露伴先生は一瞬目を見開いたあと、顔を少し赤くしながら「フン、わかればいいんだよ」と言って車の運転を始めた。