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※現パロ、大学生、同い年設定
「仗助に好きな子がいるらしい」
と居酒屋でビールのジョッキを飲み干し、友達に愚痴る。
友達はああー、と言う顔をしていた。
なんだ、知っていたのか。なら言ってくれればいいのに。
一番彼のことを見ているはずなのに、私だけ好きな子がいることにすら気づかなくて涙が滲む。
私は今日、康一くんと億泰から「仗助に好きな子がいる」と言う話を聞いてしまった。
仗助、好きな子いたんだ…
女の子に告白されてもいつも断っていたから好きな子はいないと思っていた。
友達を呼び出し、ヤケ酒をした私は完全に酔っ払い、泣き上戸になってしまった。
アイメイクとファンデはほとんど全部落ちてしまい、ほとんどすっぴん状態になった。
グズグズと泣く私を見ながら、友達は誰かにスマホでメッセージを送ると、「駅前の居酒屋に来て」なんて電話をしていた。
駅前で「もう解散だよ〜」と言う友達に縋り付き、「もう一軒行こうよ〜、失恋した友達を労ってよ〜」と駄々をこねる。
縋り付かれていた友達があっと短く声を上げ、ブンブンと誰かに向かって手を振る。
「あっ仗助くん来た、この酔っ払い家に送っていってあげて!」
仗助、と聞こえたような気がして、縋り付いていた体をのろのろと起こすと、本当に仗助がいて体が固まった。
友達は体から私を引き剥がし、仗助の方へとぐいぐい押し付ける。
仗助の姿を見ると、好きな人がいる、と言う話を思い出し、また涙が滲んできた。
なんでこんな時に会うんだろう。
今一番会いたくないのに。
仗助は「なっ…なに泣いてんだよ」と慌て、彼のハンカチで私の涙を拭った。
私のバッグを持ち、大きな背を屈めて私の腕を彼の肩に回すと、私のマンションの方向へ歩き出していった。
ちらり、と友達の方を見ると、何故か楽しそうに目を細めて、ヒラヒラと手を振っていた。
家まで送ってくれている道中で、仗助は私を元気付けようとしてくれたのか、億泰の面白い食レポ話とか、由花子ちゃんと康一くんの面白いデートの話をしてくれた。
その話が面白くて、半泣きのまま少しだけ笑うと、仗助はホッとしたような表情をする。
玄関先まで送ってくれた仗助に、「ありがとう」とお礼を言って彼の顔を見ると、また鼻のあたまがツンと痛くなってくる。
仗助は友達として優しくしてくれただけだ。
だって彼には他に好きな人がいるんだもの。
そう思うと涙がポロポロと溢れ、せっかく仗助が笑わせてくれたのに、また泣き出してしまう。
酔っ払っているせいか、上手く感情をコントロールできない。
仗助は慌てて「なっ…なんで泣くんだよ!とりあえず、体冷えるから中入ろうぜ」と私を部屋に入るよう誘導した。
仗助はグズグズと泣き続ける私を、リビングのソファへと向かわせた。
何回か仗助を部屋に入れたことがあるからか、彼は慣れた手つきで私のキッチンにある紅茶を淹れた。
「これ飲んで落ち着けって、なっ?」
と差し出され、素直に紅茶を飲む。
グスッと鼻をすすりながらも紅茶を飲んでいると、隣から「かわいいな…」と小声で呟く声が聞こえた。
え?と顔を上げて隣を見ると、仗助が顔を逸らしたまま、「なまえの泣いてる姿、可愛いなと思って」と頬を赤らめてボソリと呟く。
好きな人から可愛い、と言われて嫌なはずがないが、いまは憂鬱な気持ちにしかならない。
いくら可愛いと言われても、彼の好きな人は私ではないのだから。
「好きでもない人に、そんなこと言わないで」
仗助は面食らったような顔をしていた。
「なっ…!?何だよ、それ」
「だって、仗助他に好きな子いるんでしょっ…」
視界が涙でいっぱいになるのを感じ、下を向くと紅茶を持つ私の手に涙が垂れた。
これじゃあ好きって言ってるのも同然じゃないか。他に好きな子がいるのに、こんなこと言ってしまったら仗助が困るだけだ。
仗助はしばらく沈黙した後に「あー、もうッそういうことかよ…ッ」と言うと私の手から紅茶のカップを奪い取った。
仗助の手が私の両肩を掴み、顔を合わせる。
仗助はお酒も飲んでないのに、真っ赤な顔をしてこちらを見ていた。
「何で勘違いしてたか知らねーけど、俺が好きなのはなまえだから!
だから、もう泣くなよ」
と言って私の頬を伝う涙を指で掬う。
私は、仗助の好きな相手がまさかの自分だったことに驚き、口をパクパクと開閉させたまま、声が出ない。
さっきまでとめどなく流れていた涙は、嘘のようにもう止まっていた。
「アンタの酔いが覚めたら、またちゃんと言うから、だから…」
と言うと仗助は、私の目尻にチュ、とキスをする。
「なまえの気持ち、今聞かせて」
彼に真っ直ぐに見つめられ、私は今までひた隠しにしていた想いを彼に告げることになった。
「仗助に好きな子がいるらしい」
と居酒屋でビールのジョッキを飲み干し、友達に愚痴る。
友達はああー、と言う顔をしていた。
なんだ、知っていたのか。なら言ってくれればいいのに。
一番彼のことを見ているはずなのに、私だけ好きな子がいることにすら気づかなくて涙が滲む。
私は今日、康一くんと億泰から「仗助に好きな子がいる」と言う話を聞いてしまった。
仗助、好きな子いたんだ…
女の子に告白されてもいつも断っていたから好きな子はいないと思っていた。
友達を呼び出し、ヤケ酒をした私は完全に酔っ払い、泣き上戸になってしまった。
アイメイクとファンデはほとんど全部落ちてしまい、ほとんどすっぴん状態になった。
グズグズと泣く私を見ながら、友達は誰かにスマホでメッセージを送ると、「駅前の居酒屋に来て」なんて電話をしていた。
駅前で「もう解散だよ〜」と言う友達に縋り付き、「もう一軒行こうよ〜、失恋した友達を労ってよ〜」と駄々をこねる。
縋り付かれていた友達があっと短く声を上げ、ブンブンと誰かに向かって手を振る。
「あっ仗助くん来た、この酔っ払い家に送っていってあげて!」
仗助、と聞こえたような気がして、縋り付いていた体をのろのろと起こすと、本当に仗助がいて体が固まった。
友達は体から私を引き剥がし、仗助の方へとぐいぐい押し付ける。
仗助の姿を見ると、好きな人がいる、と言う話を思い出し、また涙が滲んできた。
なんでこんな時に会うんだろう。
今一番会いたくないのに。
仗助は「なっ…なに泣いてんだよ」と慌て、彼のハンカチで私の涙を拭った。
私のバッグを持ち、大きな背を屈めて私の腕を彼の肩に回すと、私のマンションの方向へ歩き出していった。
ちらり、と友達の方を見ると、何故か楽しそうに目を細めて、ヒラヒラと手を振っていた。
家まで送ってくれている道中で、仗助は私を元気付けようとしてくれたのか、億泰の面白い食レポ話とか、由花子ちゃんと康一くんの面白いデートの話をしてくれた。
その話が面白くて、半泣きのまま少しだけ笑うと、仗助はホッとしたような表情をする。
玄関先まで送ってくれた仗助に、「ありがとう」とお礼を言って彼の顔を見ると、また鼻のあたまがツンと痛くなってくる。
仗助は友達として優しくしてくれただけだ。
だって彼には他に好きな人がいるんだもの。
そう思うと涙がポロポロと溢れ、せっかく仗助が笑わせてくれたのに、また泣き出してしまう。
酔っ払っているせいか、上手く感情をコントロールできない。
仗助は慌てて「なっ…なんで泣くんだよ!とりあえず、体冷えるから中入ろうぜ」と私を部屋に入るよう誘導した。
仗助はグズグズと泣き続ける私を、リビングのソファへと向かわせた。
何回か仗助を部屋に入れたことがあるからか、彼は慣れた手つきで私のキッチンにある紅茶を淹れた。
「これ飲んで落ち着けって、なっ?」
と差し出され、素直に紅茶を飲む。
グスッと鼻をすすりながらも紅茶を飲んでいると、隣から「かわいいな…」と小声で呟く声が聞こえた。
え?と顔を上げて隣を見ると、仗助が顔を逸らしたまま、「なまえの泣いてる姿、可愛いなと思って」と頬を赤らめてボソリと呟く。
好きな人から可愛い、と言われて嫌なはずがないが、いまは憂鬱な気持ちにしかならない。
いくら可愛いと言われても、彼の好きな人は私ではないのだから。
「好きでもない人に、そんなこと言わないで」
仗助は面食らったような顔をしていた。
「なっ…!?何だよ、それ」
「だって、仗助他に好きな子いるんでしょっ…」
視界が涙でいっぱいになるのを感じ、下を向くと紅茶を持つ私の手に涙が垂れた。
これじゃあ好きって言ってるのも同然じゃないか。他に好きな子がいるのに、こんなこと言ってしまったら仗助が困るだけだ。
仗助はしばらく沈黙した後に「あー、もうッそういうことかよ…ッ」と言うと私の手から紅茶のカップを奪い取った。
仗助の手が私の両肩を掴み、顔を合わせる。
仗助はお酒も飲んでないのに、真っ赤な顔をしてこちらを見ていた。
「何で勘違いしてたか知らねーけど、俺が好きなのはなまえだから!
だから、もう泣くなよ」
と言って私の頬を伝う涙を指で掬う。
私は、仗助の好きな相手がまさかの自分だったことに驚き、口をパクパクと開閉させたまま、声が出ない。
さっきまでとめどなく流れていた涙は、嘘のようにもう止まっていた。
「アンタの酔いが覚めたら、またちゃんと言うから、だから…」
と言うと仗助は、私の目尻にチュ、とキスをする。
「なまえの気持ち、今聞かせて」
彼に真っ直ぐに見つめられ、私は今までひた隠しにしていた想いを彼に告げることになった。