ルミナスクエアに住んでいて萬屋を生業としている。Random Playの兄妹とは付き合いが長く、邪兎屋とも顔馴染み。
ゼンゼロ
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(……この依頼は明日の午前中に済ませて午後には完了報告できるな。明後日は対面報告とホロウで探し物、と)
スケジュールを確認しながら珈琲を飲んで一息つく。朝のモーニングセットに二杯目の珈琲は彼女にとって至福のひと時である。毎日通っているわけではないが、朝はやはり珈琲に限る。
何かと便利なルミナスクエアを拠点として萬屋の仕事をしているレオは幅広い依頼を受けるのでインターノットでは名が知られている。もちろん本名ではなく【ソルヴ】と別名を名乗っている。
「さて、そろそろ行くか」
喫茶店を出て交差点を渡ると自宅としているマンションまで戻り、駐車場からバイクに乗って街を走る。軽快に走らせて着いたのは六分街にある一軒のビデオ屋。バイクを停めて店内に入ると数人のお客さんがいて、ボンプの18が出迎えてくれた。
「2人ともいる?」
「ンナ!」
直ぐに呼びに行ってくれた18と一緒にビデオ屋の兄妹が姿を見せた。
「レオ、いらっしゃい」
「お邪魔します」
半月程前から約束をしていたので訪ねてきたわけだが仕事ではない。単にビデオを一緒に観ようと約束しただけだ。
レオは仕事以外で自分から誰かに声をかけることをしない。彼女自身の仕事が仕事なので休業は不定期な上に長く萬屋をやっていることもあり、意外と忙しいのだ。
「珈琲で良かったかい?」
「ああ、ありがとう」
「レオって確か朝は必ず珈琲だったよね?今朝も飲んだんじゃないの?」
「飲んだけど、午後からは飲まないから良いんだよ」
「飲み過ぎは良くないって言うでしょ」
アキラからカップを受け取りつつリンの気遣いという苦言を聞き流す。喫茶店のマスターにも時々止められる事があるくらいレオは珈琲をよく飲んでいる。
「今日はこれを最後にするから」
「ほんとに?」
「ほんとだって、約束」
「………わかった。レオは不摂生にしがちなんだから、気をつけなきゃ駄目だよ」
「リン、それくらいにしてあげなよ。せっかく3人で久しぶりにビデオを観るんだ、楽しい時間にしよう」
アキラの制止もあってリンもそれ以上を言うのはやめたので、改めて約束していたビデオを観ることに。
今回はレオが観るジャンルを決めたのでミステリー物となったのだが、ビデオを観終わってからの感想会であまり感想を述べるのが得意ではないレオが思わず呟いた。
「ミステリーって、内容によってはホラーっぽい要素もあるよな」
と。内容がホラーだとかではなく、雰囲気がそれっぽいと言いたいのだろう。だからといってホラーが苦手というわけでもないのだが。
「レオは観るジャンルに偏りがないよね。何でも観られるっていうか」
「そもそも苦手なのが無いから余計かもな」
「ミステリーやホラーでも過激なシーンがあったりするものもあるけど、君は平気で観てたりするからたまにこっちが驚くよ」
「そうそう!それにホラーなのに全く驚かず食い入るように観てるのはちょっと怖いかな……」
「そう言われてもな……平気なものは平気だし」
「あぁ、誤解しないで。それが悪いって言ってるわけじゃないんだ」
「肝が据わってるっていうか、すごいなって思うところもあるってだけで……」
必死に2人でフォローするが当の本人は釈然としないのか少しばかり渋い表情だ。深く気にしているわけではなく、何故平気なのかを言葉で説明できないことがもどかしいのだろう。
「あ、つ、次!次は何のビデオが良いかな?」
「…そうだね、誰かのお勧めでも良いし、新作を観るのも有りだ」
「レオは何か観たいビデオある?」
「………今のところ特には。2人が決めて良いぜ、今回は決めさせてもらったわけだし」
「そう言われると悩むな〜」
「それじゃ、次回はお楽しみってことにしておこうか」
「お、いいね!直ぐに決められないし、当日に発表だね!」
「それでもいいかい?」
アキラの問いに頷けば2人とも嬉しそうに笑ってどんなジャンルが良いかなどを話し始める。そんな2人を眺めながら残り少ない珈琲を飲んで一息。
賑やかなこの兄妹が仲良く話しているところを見るのがレオは好きだ。一人っ子なので2人と過ごしているだけで兄妹がいるというのはこんな感じなのかと思えるし、何より仲が良いので見ていて微笑ましくなる。
自分1人では決して作れない賑やかで微笑ましいこの光景が彼女に安心感をもたらしているだなんて彼らは思ってもいないだろう。
「レオはどっちがいい?」
「リン、聞いてしまったらお楽しみにならないだろう」
「あ、そうだった!今のナシ!」
「はいはい」
楽しい時間をくれる2人にレオは感謝するばかりだ。
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