短編なのだ

「アライさんが祠をこわしたのだ…ごめんなさいなのだ…」
「ちゃんと謝れてえらいのだ!」
「桜の木の逸話はウソなのだ」
「急に何言い出すのだ?」
「本書いたヒトの捏造なのだ」
「そうなのかー。祠との関係はあるのだ?」
「ないのだ」
「正直に言えてえらいのだ!」
「目の前の存在はウソなのだ」
「えっ」
「ウソなのだ」
「………■■■■■て、■■い■■」
 アライさんは目を伏せ、その場を立ち去りました。
 秋。どこかで祠が流行っていました。
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    拍手なのだ