短編なのだ
「……ここはどこなのだ」
アライさんは一人、誰もいない大地に立っています。
「どこなのだ」
首を傾げます。
遠く、誰かの声たちが耳に聞こえてはいるのですが、周囲を見ても誰もいません。
「……ふぇねっく」
一縷の望みをかけて呼んでみても、誰もいないことに変わりはなく。
「……さん」
自分の名前を呼んでみます。
「………」
やはり、誰もいません。
「誰も」
一昔前までは賑わっていたちほーでしたが、今は閑散として、何のけものも見当たりません。
「みんな、しあわせになってしまったのだ」
自分のものではない言葉が口から零れ落ちます。
アライさんは口を押さえました。
「どこにいったのだ? アライさんは寂しいのだ」
押さえた口から言葉がまた、漏れ落ちます。
「ふぇねっく、ふぇねっく、どこに行ったのだ? アライさんは一匹で寂しいのだ」
寂しい。それがアライさんの本音だったのでしょうか。
アライさんはうずくまって、丸くなりました。
生えている草がアライさんの身体を覆って布団になります。
ジャパリまんはまた今度のことでした。
アライさんは一人、誰もいない大地に立っています。
「どこなのだ」
首を傾げます。
遠く、誰かの声たちが耳に聞こえてはいるのですが、周囲を見ても誰もいません。
「……ふぇねっく」
一縷の望みをかけて呼んでみても、誰もいないことに変わりはなく。
「……さん」
自分の名前を呼んでみます。
「………」
やはり、誰もいません。
「誰も」
一昔前までは賑わっていたちほーでしたが、今は閑散として、何のけものも見当たりません。
「みんな、しあわせになってしまったのだ」
自分のものではない言葉が口から零れ落ちます。
アライさんは口を押さえました。
「どこにいったのだ? アライさんは寂しいのだ」
押さえた口から言葉がまた、漏れ落ちます。
「ふぇねっく、ふぇねっく、どこに行ったのだ? アライさんは一匹で寂しいのだ」
寂しい。それがアライさんの本音だったのでしょうか。
アライさんはうずくまって、丸くなりました。
生えている草がアライさんの身体を覆って布団になります。
ジャパリまんはまた今度のことでした。
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