短編なのだ

 夢。夢。夢。夢ばかりなのだ。
 一日中寝ていると夢ばかり見るのだ。
 夢にはフェネックが出てくるのだ。
 フェネック、フェネック、フェネック、あれもこれもフェネック。フェネックがたくさん出てくるのだ。
 フェネック、フェネック、フェネック。
 アライさんはそれに明るく接しようとして、■■■、憎。
 短い覚醒時間で夢見ているときの何倍もの強さで■のだ。
 憎、憎、憎。
 アライさんはそれから逃れられないのだ。
 本当に憎いわけではないのだ。ただ、アライさんの後悔と自責が、そういう形になって現れているだけ、なのかもしれないけど、本当は憎いのかもしれなくて、憎、よくわからないのだ。
 そう考えてる間にも日が暮れて、夜が来て、冬の夜には思い出してしまうのだ。
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    拍手なのだ