ごちゃまぜ
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夏休みだと言うのにジジババ並に早起きして たかだか犬の散歩だと言うのに学校に行く時より外見に気を使う
時計が6:10を指したところで家を飛び出し 愛犬を散歩紐に繋ぎ変えたらさぁ出発
焦る気持ちを抑えてその角を曲がる
真っすぐ先には道なりに通る線路が見えた
6:20の電車が朝の空気を切り裂きながら目の前を通り過ぎればそれはもうすぐ
「待てぇっ!」
待っていたその声に合わせてT字路に飛び出すと 大きな犬に引きずられるようにしてやってきたその人はすぐにあたしに気付いて顔をあげた
「ハヨッス!」
そんな何気ない朝の挨拶をしてくれるようになったのはいつからだったか
名前も知らないキミに会いたくて その一言が聞きたくて あたしは毎日この時間が来るのを待っている
犬が飛び出さないように紐を引き寄せたあたしの目の前を キミは疾風のように駆け抜けて行く
「おはよーございます」
あたしの声にキミは少し振り返り…それは物凄い勢いで引っ張る彼の犬のせいでほんの一瞬の事なのだけれど…ニカッと白い歯を見せた
あっという真に消えてゆく背中を見送るあたしの頬はいつの間にか緩みきっていて そしてあたしは思う
今日も素敵な一日だ
fin