ごちゃまぜ
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嘘だよ 全部嘘
そう言ってあなたは笑った
困らせてみたかったんだと無邪気に目を細めるあなたを見たら足元から沸き上がる感情にもう何だってどうだっていいと思う
胸の中にぎゅうぎゅうに詰まっていた砂利がバラバラと零れ落ちるようにあたしの双眸から涙が零れれば ごめんね とあたしを抱きしめるあなたの身体は実体のないもののようにその体温さえ伝わっては来なくて だけどあたしはその背中にしっかりと両手をまわした
あたしは確かにあなたを捕まえた
零れる涙が頬から熱を奪いながら渇き始めて目を開くと映り込む見慣れた天井
あなたがいるはずもない部屋で実体のないあなたの身体を抱きしめていた腕は自らを掻き抱きあたしは知った
あの別れは現実だったのだ と
夢の中では捕まえたのに
title by dix